バレンタインデー 
(Saint Valentine's Day)


バレンタインデーのチョコレートで、子供の頃の駄菓子屋を思い出した。

駄菓子屋の店先に、チョコレートが入った、ガラス製の大きな器があった。

あ!チョコレート美味そう美味しそうって、指くわえて、駄菓子屋の前でしばらくながめていた記憶がある。


チョコレートといっても、格好の良い物ではなく、大きなかたまりのチョコレートを打ち砕いたモノが、ガラスの器に入って売られていた。

当時は 「量り売り」 と言って、チョコレートを100グラムいくらいくらで売っていた。 (値段は忘れた)

チョコレートも、今考えるとアメリカ製だったんじゃないかと思う。 (当時は、どこ製なんてまるで考えなかった)


味はまあ、いちおうチョコレートの味で、今みたいに、洒落た味なんて無かったようだ。

チョコレートが食べられるって事だけで、幸せを感じていた世代だった。



さて、現在では国民的行事の一つとして定着した感がある 「聖バレンタインデー」。

この 「聖ナントカ」 という場合はだいたいにおいてキリスト教の祭日である。

西暦270年、 兵士の自由結婚禁止政策に反対したバレンタイン司教が、時のローマ皇帝の迫害により、2月14日に処刑された。

それから、この日がバレンタインデーとしてキリスト教の行事に加えられたという。


しかし、バレンタインデーになぜ女性がチョコレートを送るようになったか、聖人バレンタインとチョコレートの関係がわからない。

女性が男性にチョコレートを贈る習慣は日本独自のもので、 1958 (昭和33) 年にお菓子メーカーのM社が行なった新宿でのチョコレートセールがはじまりとされている。

ちなみに、ホワイトデーは、バレンタインデーから1ヶ月後の3月14日に男性がお返しをする日。

バレンタインデー自体が日本で考えられた形式のイベントなので、これも日本産。

そのためにお返しがホワイトチョコレート・キャンディ・マシュマロ・クッキーなどと業界によって統一されていないようだ。