チャールズ・チャップリン(Charles Chaplin)

生年月日 : 1889/04/16
出身地 : イギリス/ロンドン
没年 : 1977/12/25

喜劇役者の子としてロンドンの下町に生れ、早くから舞台に立つ。

1912年、アメリカ巡業中に、喜劇映画のパイオニアであったマック・セネットに見いだされ、
1914年、短編サイレント映画「成功争ひ」で映画デビュー。

自ら監督も行い、1917年から長編「犬の生活 1917」「黄金狂時代 1925」「街の灯 1931」
「モダン・タイムス 1936」などを発表。

山高帽、ステッキ、だぶだぶのズボンという独特の扮装とすぐれた人間観察、鋭い社会風刺で名声を得た。

トーキーになってからは「チャップリンの独裁者 1940」「チャップリンの殺人狂時代 1946」
「ライムライト 1952」などを制作。その多くは貧しい大衆の悲哀と正義感をうたった風刺喜劇だった。




代表作品

      黄金狂時代(The Gold Rush)1925年(米)

雪深い山に金鉱を捜し求めてきた一人の浮浪者チャーリー。猛吹雪に難渋した上、転がり込んだ小屋には
お尋ね者のラーセンがいた。やがて、金鉱探しのビッグ・ジムも同じく猛吹雪で転がり込んできた。
寒さと飢えがピークに達し、彼らはついにドタ靴まで食べるハメに。

チャップリンが靴を食べるシーン。靴ヒモを、まるでスパゲッティのように食べ、靴底に打ち込まれた
ビョウを、あたかも歯に挟まった小骨のように取り出すといった細かい演技が、また爆笑モノだった。

以前「探偵! ナイトスクープ」という番組で、革靴を実際に調理して、食べられることを実証したこと
があった。考えてみれば、原料は牛の皮。成分的にはタンパク質とコラーゲンである。
食べられないことはないが、味はおそらく、不味いことこの上ないだろう。

(監督・出演)チャールズ・チャップリン(Charles Chaplin)
 
       
       
      街の灯(ひ)(CITY LIGHTS)1931年(米)

街の放浪者チャーリーは、街頭で花を売る少女の美しさに魅せられ、彼女に恋をする。
そして、ポケットに残る小銭で一輪の花を買う。

だが少女は、彼を金持ちだと勘違いしてしまう。後に引けなくなったチャーリーは、
彼女の目の治療費を稼ぐため、悪戦苦闘を繰り広げる。

ヒロインは、盲目の花売り娘。彼女の治療代を稼ぐためにするチャップリンのボクシング、
自殺志願の酔っ払い、金持ち紳士との夜ごとのドタバタなど、コメディ演出が秀逸。

目が開いた娘が、彼に気づくかどうか、それを知らせる感動のラストシーンはあまりに有名。

(監督・出演)チャールズ・チャップリン(CHARLES CHAPLIN)
(出演)ヴァージニア・チェリル(VIRGINIA CHERRILL)
       
       
      モダン・タイムス(Modern Times)1936年(米)

ネジ工場の職工チャーリーは、朝から晩まで一日中、ネジをスパナで締めるのが仕事だ。
その様子はテレビモニターで監視され、トイレで煙草を吸っても、すぐにばれてしまう。
やがて単純作業に耐えられなくなった彼はおかしくなり、精神病院送りになってしまう。

工場に雇われる労働者は、機械の一部であり、それはまるで養鶏場のニワトリと同じだった。
工場は大量生産を実現した一方、単純作業の果てに心を病み、辞めていく労働者も絶えない。

産業革命によってもたらされた機械文明を批判した作品であるが、同時に人間性を疎外する
資本主義社会に対する痛烈な批判も込められており、これが後にアメリカ政界を吹き荒れた
赤狩りの嵐に遭って、チャプリンはスイス亡命を余儀なくされるのである。

(監督・出演)チャールズ・チャップリン(Charles Chaplin)
       
       
      チャップリンの独裁者(THE GREAT DICTATOR)1940年(米)

第一次大戦末期、敗色濃いトメニア国では、ヒンケル(チャップリン)が独裁政治を推し進めていた。
一方、床屋のチャーリー(チャップリン)が、ヒンケルと瓜二つだったことから、本人と間違えられ、
演壇に担ぎ上げられて演説するハメになり、大騒動が巻き起こってしまう。

本作が公開された1940年、日本では日独伊三国同盟が締結され、まさに世界戦争の泥沼へ踏み込んで
いった年であった。当時ヒトラーの盛名は絶頂を極め、敵味方とも、二目も三目も置いていた。
その英雄ヒトラーの仮面を剥ぎ取り、情け容赦なく笑い飛ばしたチャップリン一世一代の反戦映画である。

(監督・出演)チャールズ・チャップリン(Charles Chaplin)
 
       

成功争ひ Making a Living(1914)
ベニス海岸の自動車競走 Kid Auto Races at Venice(1914)
夕立 Between Showers(1914)
恋の二十分 Twenty Minutes of Love(1914)
キャバレー御難の巻 Caught in a Cabaret(1914)
ノックアウト The Knockout(1914)
メーベルの結婚生活 Mabel's Married Life(1914)
笑ひのガス Laughing Gas(1914)
小道具係 The Property Man(1914)
男か女か(仮面者) The Masquerader(1914)
両夫婦 The Rounders(1914)
チャップリンのパン屋 Dough and Dynamite(1914)
醜女の深情 Tillie's Punctured Romance(1914)
髭のあと Those Love Pangs(1914)
逢引きの場所 His Trysting Place(1914)
チャップリンの役者 His New Job(1915)
アルコール夜通し転宅 A Night Out(1915)
チャップリンの役者 His New Job(1915)
チャップリンの拳闘 The Champion(1915)
チャップリンの駆落 A Jitney Elopement(1915)
チャップリンの失恋 The Tramp(1915)
アルコール先生海水浴の巻 By the Sea(1915)
チャップリンのお仕事 Work(1915)
チャップリンの女装 A Woman(1915)
チャップリンの掃除夫 The Bank(1915)
チャップリンの船乗り生活 Shanghaied(1915)
チャップリンの寄席見物 A Night in the Show(1915)
チャップリンのカルメン Burlesque on Carmen(1915)
チャップリンの悔悟 The Police(1916)
チャップリンの替玉 The Floorwalker(1916)
チャップリンの消防士 The Fireman(1916)
チャップリンの放浪者 The Vagabond(1916)
午前一時 One A.M.(1916)
チャップリンの伯爵 The Count(1916)
チャップリンの番頭 The Pawnshop(1916)
チャップリンの舞台裏 Behind the Screen(1916)
チャップリンのスケート The Rink(1916)
チャップリンの勇敢 Easy Street(1917)
チャップリンの霊泉 The Cure(1917)
チャップリンの移民 The Immigrant(1917)
チャップリンの冒険 The Adventurer(1917)
犬の生活 A Dog's Life(1918)
公債 The Bond(1918)
担え銃 Shoulder Arms(1918)
サニーサイド Sunnyside(1919)
一日の行楽 A Day's Pleasure(1919)
キッド The Kid(1921)
のらくら The Idle Class(1921)
給料日 Pay Day(1922)
偽牧師 The Pilgrim(1923)
巴里の女性 A Woman of Paris(1923)
黄金狂時代 The Gold Rush(1925)
サーカス The Circus(1928)
街の灯 City Lights(1931)
モダン・タイムス Modern Times(1936)
チャップリンの独裁者 The Great Dictator(1940)
チャップリンの殺人狂時代 Monsieur Verdoux(1947)
ライムライト Limelight(1952)
チャップリンのニューヨークの王様 A King in New York(1957)
伯爵夫人 A Countess from Hong Kong(1966)








ハリウッド (Hollywood)


ハリウッドの街は、映画制作の拠点として栄えたエンターテイメントの聖地。

街の周辺には、往年のハリウッドスターや、今をときめく人気俳優たちを描いた
壁画(Mural)がいたるところにある。

メトロの Hollywood/Vine 駅から近い場所に有る壁画「You Are The Star」には、
有名なハリウッド映画の俳優、女優が、壁一面に描かれている。

マリリン・モンロー、チャップリンらが大集合して劇場に座っているシーンだ。

記念撮影をする観光客が絶えない観光スポットの一つとなっている。



壁画から、ハリウッド大通りに沿って15分ほど歩くと、ドルビーシアターがある。

2001年のオープンから毎年アカデミー賞の授賞式が開催されている劇場だ。

アカデミー賞の当日には、ハリウッド大通りから劇場の中へレッドカーペット
が敷かれ、ノミネートされた俳優たちが優雅にここを歩く。


授賞式の模様は、世界中に中継され、ハリウッドらしい華やかさで満ち溢れる。

アカデミー賞以外の日には、コンサートやTV番組の収録に使われている。

平日はツアーで見学もできるので、授賞式を想像しながら歩くのも楽しい。

(住所:Dolby Theatre 6801 Hollywood Boulevard Los Angeles, CA)