ジュリエッタ・マシーナ(Giulietta Masina)

生年月日 : 1921/02/22
出身地 : イタリア/ボローニャ
没年 : 1994/03/23

「映像の魔術師」と呼ばれたフェデリコ・フェリーニ監督の奥方である。

1943年、フェリーニ脚本のラジオドラマ出演が縁となり、監督と結婚。

以後、監督の映画作品に次々と主演して、良識あるイタリア婦人をエレガントに演じた。

そして1954年「道」で、白痴のヒロインを哀切に演じて一躍世界的な名声を獲得。

このあまりにも痛ましい作品を見て、泣かない人はいなかった。

それほど彼女の悲痛な姿は、観る者の心に焼き付いて消えないのだった。




代表作品

      道(La Strada)1954年(伊)アカデミー外国語映画賞

旅の大道芸人ザンパノ(アンソニー)は、獣のような肉体を持った粗野な男。金で買った白痴女
ジェルソミーナ(マシーナ)をこき使い、欲情を満たして、邪魔になるとボロ切れのように棄てた。

やがて年老いた彼は、みじめな孤独の中で、はじめて彼女の無垢の愛を思い、夜の海に向かって
いつまでも号泣するのだった。

映画のラスト、彼女の死を知ったザンパノが夜の浜辺で泣くシーンは、観る者の胸に迫る。
彼の慟哭する姿に、人間を信頼するフェリーニの豊かな温かさがこもっていて力強い。

(監督)フェデリコ・フェリーニ(Federico Fellini)
(出演)アンソニー・クイン(Anthony Quinn)ジュリエッタ・マシーナ(Giulietta Masina)
       
       
      カビリアの夜(Le Notti di Cabiria)1957年(伊)アカデミー外国語映画賞

ローマに住むカビリア(マシーナ)は、純真でお人好しの娼婦だった。金目当ての男に騙されて
危うく殺されそうになるが、それでも彼女は人間を信じた。ある夜、有名な映画スターに拾われ、
夢のような生活を垣間見るが、その男に恋人がいて、その夢も消える。

世知辛い人生の中にあっても、カビリアは天使のような心を失わない女だった。彼女は幸福になりたい
という強い願望を持っている。だからこの人こそと思った相手にまで裏切られたショックは大きい。

絶望感に打ちしがれて街を彷徨っていると、一人の若い娘がカビリアに明るい声で挨拶する。彼女もまた
挨拶を返す。イタリア語のボナセーラ(Buonasera)が、これほど美しい響きを持ったことはかつてない。

(監督)フェデリコ・フェリーニ(Federico Fellini)
(出演)ジュリエッタ・マシーナ(Giulietta Masina)フランソワ・ペリエ(Francois Perier)
 
       

戦火のかなた (Paisa)1946年
寄席の脚光 (Luci del varieta)1950年
ヨーロッパ一九五一年 (Europa '51)1952年
(La Strada)1954年
崖 (Il Bidone)1955年
カビリアの夜 (Le Notti di Cabiria)1957年(カンヌ国際映画祭女優演技賞)
街の中の地獄 (Nella citta l'inferno)1959年
女 (Jons und Erdme)1959年
魂のジュリエッタ (Giulietta degli spiriti)1965年
シャイヨの伯爵夫人 (The Madwoman of Chaillot)1969年
ジンジャーとフレッド (Ginger e Fred)1985年
木洩れ日 (Aujourd'hui peut-etre...)1991年