国名 アイスランド共和国                        
英語 Republic of Iceland  
首都 レイキャビク  
独立年 1944年  
主要言語 アイスランド語  
面積 (千Km2) 103  
人口 (百万人) 0.3  
通貨単位 アイスランドクローナ  
宗教  人口の約8割が福音ルーテル派(国教)   
主要産業   観光業、水産業、水産加工業、金属  
   


グトルフォス(Gullfoss)

アイスランド南西部、首都レイキャビク北東約 90kmにある滝。
クビータウ川が溶岩台地から平野部に出る付近に位置する。
ラング氷河とホーフス氷河からの大量の水が、広大な 3段の美しい滝を形成。
合計落差 32mを落下する。名称は「黄金の滝」の意。

20世紀初頭に危うく外国の発電資本に買われるところだった。
しかし、土地所有者ブラトホルト家の娘シグリットの熱意で事なきを得た。
現在その西 9kmのゲイシル(間欠泉)とともに、重要な観光地となっている。



地理

アイスランドは、本島と付属島および岩礁からなり、北辺は北極圏に近い。

国土の 11.5%は氷河におおわれるが、大きな活火山が多数存在し、
地熱暖房や地熱発電も行なわれる。

天候は北大西洋を横断する低気圧に大きく影響され、非常に変わりやすいが、
暖流の一支流が南部と西部の海岸を洗うため、その地方の港は結氷しない。

首都のレイキャビクの1月平均気温は-0.5℃、7月は 10.8℃で1年中暖房を要する。


農業は標高 200m以下の地域では牧草栽培と家畜飼育が中心となり、海岸低地では
ジャガイモやカブが大量につくられ、オオムギが試作されるが、国民所得に占める割合は少ない。

一方周囲の海は暖流と寒流の合流点に位置しているため、世界でも有数の豊かな漁場で
大量のタラ、ニシン、メヌケ、エビなどが水揚げされ、輸出の 70%以上を占める。

タラ漁獲をめぐり、1958~1976年イギリスと 「タラ戦争」 と呼ばれた国際紛争が起きた。

水力発電による豊富な電力を利用してアルミニウム精錬が盛ん。
そのほかウール、ケイ素鉄、肥料、セメントなどの工業が立地する。


歴史  
860年  ノルマン人のバイキングがアイスランドを発見
870年 ノルマン人、アイスランド植民。
930年 アルシンク (Althing 国民議会) 設立
1262年 ノルウェーの統治下に入る
1380年 デンマークの統治下に入る
1918年 独立 (デンマーク王が君主)
1940年 デンマークがナチス・ドイツに占領される状況の下、英軍に占領される。
1944年 アイスランド共和国成立
1949年 NATO加盟
1994年 欧州経済領域(EEA)


住民は青い目で金髪のノルマン人が主で、870年以降、ノルウェーの圧政を不服として、
大挙この無人島に移住した者の子孫である。

930年に発足した国民議会アルシンク(Althing)は、世界最古の民主議会とされる。

10世紀末キリスト教が渡来し、黄金時代を迎えたが、1262年、内紛に乗じたノルウェーに支配権を奪われた。
1380年にはデンマーク領となった。

17世紀中期から圧制が強化され、経済は極度に疲弊し、人口は減少し、1800年、ついにアルシンクは廃止された。
しかし 1841年、独立運動が開始され、アルシンクが再建されて、1918年デンマーク主権下の独立国家となった。

第2次世界大戦でドイツ、イギリス、アメリカによる占領を経て、1944年、共和国として独立を達成した。






     



タラ戦争 (Cod Wars、1958~1976年)

アイスランドとイギリスの間で発生した漁業権をめぐる紛争。
アイスランドの主たる海産物がタラであったため、この名が付いた。

海洋資源が命綱であるアイスランドにとって、タラは石炭や鉄に等しい。
ちなみに 「タラ戦争」 は、アイスランドが勝利したとか。




ハラズフィスクール (Hardfiskur)

タラから作られる干し魚。アイスランドの伝統食品である。

アイスランド人にとって、たんぱく質と栄養をたっぷり含んだヘルシーなおやつとなっている。
バターをのせて食べると、さらに美味しくなる。