マックス・デアリー(Max Dearly)
生年月日 : 1874/11/22
出身地 : フランス/パリ
没年 : 1943/06/02
舞台俳優として、パリのカフェ・コンセールなどの野外劇場で活躍。
1908年、アンリ・ブルゲ監督の「メインルージュ」で映画デビュー。
1934年、ジャン・ルノワール監督の「ボヴァリー夫人」に主演、一躍注目を浴びる。
同年、ルネ・クレール監督の「最後の億万長者」に主演、ヨーロッパの小国に君臨する
発狂した独裁者を演じて、実力派俳優としての地位を不動のものとした。
その後も「パリジャン・ライフ 1936」「クロディーヌ 1937」など、多くの話題作に主演、
円熟味を帯びた名優として活躍した。
代表作品
最後の億万長者(Le dernier milliardaire)1934年(仏) 老いた女王様のしろしめす小国カジナリオは、観光客がカジノで落とす金が財源のすべてだが、世界的不況で 観光客がサッパリなく、国庫は破産状態。そこで迎えられた大富豪バンコ氏はたちまち独裁者にノシ上がった。 かくてはならじと暗殺をはかったものの、まんまと失敗。暗殺未遂で頭を打ったはずみに狂人となったバンコ氏 は、髭を生やしているものは半ズボンを履くべしなどと、次々と突拍子もない法令を発布するのであった。 ヒトラーの独裁者振りを鋭く皮肉った卓抜な風刺劇。バンコ氏の似姿であるヒトラーは、頭が狂っているという メッセージを、クレールは世界に向かって発したのである。 だが、この映画が公開された六年後の1940年、フランスはナチスによって占領されてしまい、身の危険を感じた クレールは、アメリカへの亡命を余儀なくされてしまった。 (監督)ルネ・クレール(Rene Clair)(出演)マックス・デアリー(Max Dearly) ルネ・サン=シール(Renee Saint-Cyr)マルト・メロー(Marthe Mellot)レイモン・エイムス(Raymond Aimos) |
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メインルージュ(L'empreinte ou La main rouge)1908年
ボヴァリー夫人(Madame Bovary)1934年
レ・ミゼラブル(Les Misérables)1934年
最後の億万長者(Le dernier milliardaire)1934年
ラ・ヴィ・パリジェンヌ(La Vie parisienne)1936年
パリジャン・ライフ(Parisian Life)1936年
レスキーユの王妃(La reine des resquilleuses)1937年
クロディーヌ(Claudine à l'école)1937年
ベネチア行きの列車(The Train for Venice)1938年
九人の独身者(Nine Bachelors)1939年