シルヴィア・バタイユ(Sylvia Bataille)

生年月日 : 1908/11/01
出身地 : フランス/パリ
没年 : 1993/12/22

1930年、長編アニメ「キツネの物語」で声優として映画デビューした。

1936年、ジャン・ルノワール監督の「ピクニック」のヒロインに抜擢される。
ピクニックにやってきた河畔で地元の青年と恋に落ちる娘を演じ、一躍注目を浴びた。

同年、マルセル・カルネ監督の「ジェニイの家」に出演し、ナイトクラブの歌手を演じた。

以後も「フォルフェテュール1937」「背信 1938」「旅する人々 1938」「夜の門 1946」
「アモーレ 1948」など、多くの話題作に出演して活躍した。




代表作品

      ピクニック(Partie de Campagne)1936年(仏)

アンリエット(バタイユ)は、家族とピクニックにやってきたセーヌ河畔で地元の青年と恋に落ちる。
しかし、楽しかった時間にもやがて終わりが訪れる。

監督の実父である画家ルノワールの絵に「舟遊びの昼食 1876年」がある。セーヌ河畔の行楽地で
興じる人々の姿が生き生きと描かれている。本作「ピクニック」のモチーフとなった絵画である。

緑あふれる田園風景の中で、開放的になる登場人物たち。夏の風に木の葉がそよぎ、男たちがおどけ、
女たちが笑いさざめく。映画のひとつ一つのシーンが、絵画的な美しさを湛えていることに気が付く。

ヒロインは、河畔で出会った若い男とではなく、やはり婚約者と一緒になる。そして夜毎にピクニックでの
出来事を思い出し、涙をぬぐう。青春とは、その後に続く人生の苦さを和らげる甘美な思い出なのである。

(監督)ジャン・ルノワール(Jean Renoir)(出演)シルヴィア・バタイユ(Sylvia Bataille)
ジョルジュ・ダルヌー(Georges D'Arnoux)ジャヌ・マルカン(Jane Marken)

       

キツネの物語(The Tale of the Fox)1930年
La Joie d'une heure 1930年
顔のない声(The Faceless Voice)1933年
Por un perro chico 1934年
アデマイ航空(Ademai aviateur)1934年
卓越した息子アントニン(Son excellence Antonin)1935年
トパーズ(Topaze)1936年
バラ(Rose)1936年
ピクニック(Partie de campagne)1936年
ムッシュ・ランゲの犯罪(The Crime of Monsieur Lange)1936年
ジェニイの家(Jenny)1936 年
Vous n'avez rien a declarer 1937年
Le Gagnant 1937年
リヨンの宅配便(The Courier of Lyon)1937年
フォルフェテュール(Forfaiture)1937年
White Cargo 1937年
背信(Abus de confiance)1938年
Freres corses 1938年
旅する人々(People Who Travel)1938年
四重奏の城(Le Chateau des quatre obeses)1939年
Serge Panine 1939年
L'Etrange nuit de Noel 1939年
カルチェラタン(Latin Quarter)1939年
絞首刑執行人の縄(Hangman's Noose)1940年
Camp Thirteen 1940年
L'Enfer des anges 1941年
許可の手段(Ils etaient cinq permissionnaires)1945年
夜の門(Gates of the Night)1946年
Ulysse ou Les Mauvaises Rencontres 1948年
アモーレ(L'Amore)1948年
Julie de Carneilhan 1950年