ヴィヴィアン・リー(Vivien Leigh)

生年月日 : 1913/11/05
出身地 : インド/ダージリン
没年 : 1967/07/07

「風と共に去りぬ」「哀愁」「アンナ・カレーニナ」の誇り高き美女。
1937年「無敵艦隊」に出演、共演者のローレンス・オリヴィエとの熱烈なる恋に落ち
「嵐が丘」の出演のためハリウッドに渡ったオリヴィエを追って渡米。

そこで「風と共に去りぬ」のスカーレット・オハラ役に抜擢。
映画の大ヒットと共にアカデミー主演女優賞も得て一躍大スターへとその階段を上り始めた。
以後、持ち前の美しさと演技力で次々と話題をさらい、1951年「欲望という名の電車」で再びアカデミー主演女優賞を獲得。

が、これが黄金期の最後を飾る事となり、以降は体調を崩し、1940年に大恋愛の末に結婚したオリヴィエとも1960年に離婚。
晩年は結核に倒れ、1967年、看取る人もなく他界した。




代表作品

      風と共に去りぬ(Gone with the Wind)1939年(米)アカデミー最優秀作品賞

農園主の娘スカーレット・オハラ(リー)は、その容姿でいつも周囲の
男性たちを虜にしていた。

だが、密かに心を寄せる青年アシュラ(ハワード)には想いが届かず、
アシュラは、他の娘と結婚してしまう。
傷心の彼女の前に現れたのは、傍若無人の男バトラー(ゲーブル)だった。

南北戦争を背景に、男女の悲恋の物語だが「私にはタラの大地がある」と、
どんな運命にも負けず、逞しく生きるヒロインの姿が、なんとも胸を打つ。

(監督)ヴィクター・フレミング(Victor Fleming)(出演)ヴィヴィアン・リー(Vivien Leigh)
クラーク・ゲーブル(Clark Gable)レスリー・ハワード(Leslie Howard)
(主題歌)タラのテーマ(Tara's theme)
       
                 Tara's theme(Max Steiner)
       
       
      哀愁(WATERLOO BRIDGE)1940年(米)

第一次大戦下、空襲警報が鳴り響くロンドン・ウォータールー橋。
英国大佐ロイ(テイラー)は、バレエの踊り子マイラ(リー)と出会う。
二人は恋し結婚の約束をする。だが戦地へ向かったロイ戦死の悲報。

反ナチスドイツ映画。戦時下に咲いたイギリス将校と踊り子のラブロマンスという
筋書きで制作し、作品に込められた真の意味をカモフラージュしたもの。

ロンドンのウォータールー橋で出会った二人は、ドイツとの戦争で引き裂かれる。
そしてこの映画を見た大衆は、ナチスに対する敵愾心を大いに高揚させるのである。

(監督)マーヴィン・ルロイ(MERVYN LeROY)
(出演)ヴィヴィアン・リー(VIVIEN LEIGH)ロバート・テイラー(ROBERT TAYLOR)
       
       
    アンナ・カレニナ(Anna Karenina)1948年(英)

モスクワ駅へ母を迎えに行った青年士官ヴロンスキーは、同じ車室に乗り合わせたアンナの美貌に心を奪われる。
アンナも又、俗物官僚の典型である夫との愛のない日々の倦怠から、ヴロンスキーの若々しい情熱に強く惹かれ、
二人は激しい恋に落ちてゆく。

文豪トルストイの不倫メロドラマの映画化。メロドラマといっても意地悪な旦那と優しい青年の間で揺れる人妻、
といった低俗な昼メロとは違う。政略結婚を強いられた薄幸の美女が叶わぬ悲恋の末、自らの命を断ってしまう。

不倫という道ならぬ恋に、ヒロインが強い背徳感を抱き続ける事によって、彼女の悲劇性が強烈に描き出される。
この点で、単なるメロドラマとは一線を画した力作となっている。

(監督)ジュリアン・デュヴィヴィエ(Julien Duvivier)(出演)ヴィヴィアン・リー(Vivien Leigh)
ラルフ・リチャードソン(Ralph Richardson) キーロン・ムーア(Kieron Moore)
 
       

万事上向き(Things Are Looking Up)1935年
田舎紳士(The Village Squire)1935年
紳士協定(Gentlemen's Agreement)1935年
見つめて笑え(Look Up And Laugh)1935年
無敵艦隊(Fire Over England)1937年
間諜(Dark Journey)1937年
茶碗の中の嵐(Storm in a Teacup)1937年
響け凱歌(A Yank at Oxford)1938年
セント・マーティンの小径(St. Martins Lane)1938年
風と共に去りぬ(Gone with the Wind)1939年(アカデミー主演女優賞)
21日間(Twenty-One Days)1940年
哀愁(Waterloo Bridge)1940年
美女ありき(That Hamilton Woman)1941年
シーザーとクレオパトラ(Caesar and Cleopatra)1945年
アンナ・カレニナ(Anna Karenina)1948年
欲望という名の電車(A Streetcar Named Desire)1951年(アカデミー主演女優賞、ベネチア国際映画祭女優賞)
愛情は深い海のごとく(The Deep Blue Sea)1955年
ローマの哀愁(The Roman Spring of Mrs. Stone)1961年
愚か者の船(Ship of fool)1965年