進藤英太郎（しんどうえいたろう）（1899－1977）


1899年（明治32年）11月10日福岡生まれ。福岡市立福翔高校中退。本名、真藤辰五郎。


子供の頃からの芝居好きが高じて劇団に入り、幾つかの劇団を渡り歩き映画界入りした。

溝口健二「山椒大夫」（1954年）「近松物語」（1954年）で憎々しい役柄を演じ評価を得る。
特にえげつなさと如才なさが裏表となった浪速商人を演じると他の追随を許さなかった。

その後1956年（昭和31年）から東映の専属として活躍。

東映時代劇では「忠臣蔵」（1959年）の吉良上野介など極めつけの敵役を演じて主役を引き立て、
山形勲、薄田研二と並んで「巨悪の三人衆」と呼ばれた。

一方で「家光と彦左と一心太助」（1961年）の大久保彦左衛門役、「右門捕物帳　紅蜥蜴」（1962年）
のあばたの敬四郎役など善玉も演じ、器用な演技と三枚目ぶりで存在感を示した。

後年はテレビドラマに活躍の場を移し、TBS「おやじ太鼓」などのホームドラマに出演、
コミカルな頑固オヤジを演じ、お茶の間の人気を得た。









代表作品


松竹「浪華悲歌」（山田五十鈴、大倉千代子、梅村蓉子、原健作、志村喬、進藤英太郎）1936年（昭和11年）
松竹「祇園の姉妹」（山田五十鈴、梅村蓉子、志賀廼家弁慶、久野和子、進藤英太郎）1936年（昭和11年）

東宝「新篇 丹下左膳 隻眼の巻」（大河内伝次郎、山田五十鈴、高峰秀子、岸井明、進藤英太郎）1939年（昭和14年）
東宝「醉いどれ天使」（志村喬、三船敏郎、木暮実千代、久我美子、山本礼三郎、進藤英太郎） 1948年（昭和23年）

東宝「麗人」（原節子、藤田進、清水将夫、進藤英太郎）1946年（昭和21年）
東宝「四つの恋の物語 第四話　恋のサーカス」（浜田百合子、河野秋武、清水将夫、進藤英太郎）1947年（昭和22年）

東宝「女優」（山田五十鈴、土方与志、河野秋武、伊豆肇、沼崎勲、志村喬、進藤英太郎）1947年（昭和22年）
東宝「小判鮫　第一部　怒濤篇」（長谷川一夫、山田五十鈴、小堀誠、進藤英太郎、長谷川裕見子）1948年（昭和23年）

東映「獄門島」（片岡千恵蔵、千石規子、朝雲照代、谷間小百合、進藤英太郎）1949年（昭和24年）
東映「獄門島解明篇」（片岡千恵蔵、千石規子、朝雲照代、谷間小百合、進藤英太郎）1949年（昭和24年）

東宝「小判鮫　第二部　愛憎篇」（長谷川一夫、山田五十鈴、小堀誠、進藤英太郎、長谷川裕見子）1949年（昭和24年）
新東宝「私刑」（嵐寛寿郎、進藤英太郎、東野英治郎、池部良、久我美子）1949年（昭和24年）

松竹「薔薇合戦」（三宅邦子、若山セツ子、桂木洋子、鶴田浩二、大坂志郎、進藤英太郎）1950年（昭和25年）
新東宝「石中先生行状記」（宮田重雄、進藤英太郎、杉葉子、池部良、三船敏郎）1950年（昭和25年）

東映「いれずみ判官　桜花乱舞の巻」（片岡千恵蔵、花柳小菊、大友柳太郎、原健作、進藤英太郎）1950年（昭和25年）
東映「いれずみ判官　落花対決の巻」（片岡千恵蔵、花柳小菊、大友柳太郎、原健作、進藤英太郎）1950年（昭和25年）

大映「偽れる盛装」（京マチ子、藤田泰子、滝花久子、進藤英太郎、村田知栄子、小林桂樹）1951年（昭和26年）
東映「お艶殺し」（市川右太衛門、山田五十鈴、柳永二郎、進藤英太郎）1951年（昭和26年）

東映「八ツ墓村」（片岡千恵蔵、相馬千恵子、御園裕子、進藤英太郎）1951年（昭和26年）
松竹「大江戸五人男」（阪東妻三郎、山田五十鈴、市川右太衛門、高峰三枝子、進藤英太郎）1951年（昭和26年）

東宝「めし」（上原謙、原節子、島崎雪子、杉村春子、小林桂樹、杉葉子、二本柳寛、進藤英太郎）1951年（昭和26年）
松竹「稲妻草紙」（阪東妻三郎、田中絹代、木暮実千代、三国連太郎、進藤英太郎、上田吉二郎）1951年（昭和26年）

松竹「治郎吉格子」（長谷川一夫、高峰三枝子、岸恵子、進藤英太郎）1952年（昭和27年）
新東宝「西鶴一代女」（田中絹代、三船敏郎、宇野重吉、進藤英太郎）1952年（昭和27年）

大映「はだか大名前篇」（片岡千恵蔵、花柳小菊、御園裕子、進藤英太郎）1952年（昭和27年）
東宝「三等重役」（河村黎吉、森繁久彌、小林桂樹、進藤英太郎、岡村文子、藤間紫、沢村貞子）1952年（昭和27年）

東映「喧嘩笠」（片岡千恵蔵、大河内伝次郎、轟夕起子、進藤英太郎、沢村国太郎）1953年（昭和28年）
大映「祇園囃子」（木暮実千代、若尾文子、河津清三郎、小柴幹治、浪花千栄子、進藤英太郎）1953年（昭和28年）

東映「大菩薩峠」（片岡千恵蔵、三浦光子、進藤英太郎、月形龍之介）1953年（昭和28年）
東映「忠治旅日記喧嘩大鼓」（片岡千恵蔵、三浦光子、清川虹子、進藤英太郎）1953年（昭和28年）

東映「素浪人奉行」（市川右太衛門、島崎雪子、三浦光子、進藤英太郎）1953年（昭和28年）
松竹「昨日と明日の間」（鶴田浩二、進藤英太郎、月丘夢路、淡島千景）1954年（昭和29年）

大映「お菊と播磨」（長谷川一夫、津島恵子、田崎潤、東山千栄子、進藤英太郎）1954年（昭和29年）
大映「噂の女」（田中絹代、大谷友右衛門、久我美子、進藤英太郎）1954年（昭和29年）

大映「花の長脇差」（長谷川一夫、高峰三枝子、進藤英太郎、小沢栄、市川小太夫）1954年（昭和29年）
大映「山椒大夫」（田中絹代、花柳喜章、香川京子、進藤英太郎、加藤雅彦）1954年（昭和29年）

大映「春琴物語」（京マチ子、花柳喜章、青山杉作、杉村春子、船越英二、進藤英太郎）1954年（昭和29年）
大映「近松物語」（長谷川一夫、香川京子、南田洋子、進藤英太郎、小沢栄、菅井一郎）1954年（昭和29年）

東映「血ざくら判官」（片岡千恵蔵、三浦光子、千原しのぶ、清川虹子、進藤英太郎）1954年（昭和29年）
東映「血槍富士」（片岡千恵蔵、島田照夫、加東大介、月形龍之介、喜多川千鶴、進藤英太郎）1955年（昭和30年）

大映「新女性問答」（京マチ子、進藤英太郎、滝花久子、大浜千鶴子）1955年（昭和30年）
大映「藤十郎の恋」（長谷川一夫、京マチ子、進藤英太郎、小沢栄）1955年（昭和30年）

東映「あばれ振袖」（中村錦之助、田代百合子、堀雄二、進藤英太郎）1955年（昭和30年）
大映「赤線地帯」（京マチ子、若尾文子、木暮実千代、進藤英太郎、加東大介）1956年（昭和31年）

東映「隼人族の叛乱」（市川右太衛門、長谷川裕見子、加賀邦男、進藤英太郎、松原千浪）1957年（昭和32年）
東映「鳳城の花嫁」（大友柳太朗、薄田研二、長谷川裕見子、中原ひとみ、三島雅夫、進藤英太郎）1957年（昭和32年）

東映「はやぶさ奉行」（片岡千恵蔵、大川橋蔵、千原しのぶ、大河内伝次郎、進藤英太郎）1957年（昭和32年）
東映「旗本退屈男」（市川右太衛門、中村錦之助、大川橋蔵、片岡千恵蔵、進藤英太郎）1958年（昭和33年）

東映「一心太助　天下の一大事」（中村錦之助、月形龍之介、丘さとみ、桜町弘子、進藤英太郎）1958年（昭和33年）
東映「忠臣蔵　桜花の巻　菊花の巻」（片岡千恵蔵、中村錦之助、進藤英太郎、市川右太衛門）1959年（昭和34年）

東映「水戸黄門　天下の副将軍」（月形龍之介、東千代之介、里見浩太郎、中村錦之助、進藤英太郎）1959年（昭和34年）
東映「御存じいれずみ判官」（片岡千恵蔵、丘さとみ、木暮実千代、月形龍之介、進藤英太郎）1960年（昭和35年）

東映「家光と彦左と一心太助」（中村錦之助、中村賀津雄、北沢典子、桜町弘子、進藤英太郎）1961年（昭和36年）
東映「赤穂浪士」（片岡千恵蔵、大川橋蔵、中村錦之助、東千代之介、薄田研二、進藤英太郎）1961年（昭和36年）

東映「反逆児」（中村錦之助、岩崎加根子、佐野周二、杉村春子、月形龍之介、進藤英太郎）1961年（昭和36年）
東映「越後獅子祭り」（松方弘樹、北沢典子、丘さとみ、志村喬、進藤英太郎）1962年（昭和37年）

東映「お坊主天狗」（片岡千恵蔵、三島雅夫、山形勲、進藤英太郎、美空ひばり）1962年（昭和37年）
東映「右門捕物帖　紅蜥蝪」（大友柳太朗、里見浩太郎、堺駿二、桜町弘子、丘さとみ、進藤英太郎）1962年（昭和37年）

TBS「おやじ太鼓」（進藤英太郎、風見章子、香山美子、あおい輝彦）1968年（昭和43年）－1969年（昭和44年）
NTV「姿三四郎」（竹脇無我、菅原謙次、進藤英太郎、新藤恵美、高城丈二）1970年（昭和45年）