有馬稲子 (ありまいねこ)


1932年(昭和7年)4月3日生まれ。大阪出身。宝塚音楽学校卒。


宝塚歌劇団在籍中に東宝映画「宝塚夫人」に出演したのがきっかけで女優人生をスタートさせた。

知的な容姿と均整のとれたスタイルが買われての映画界入りでお嬢さんタイプの女優として人気を得た。

当初は役どころには恵まれず、マスコミの取材などを拒否したことから「ごてネコ」と異名をとった。
それでもスター性は失うことなくひたむきに女優の道を邁進。


1959年(昭和34年)「浪花の恋の物語」で中村錦之助と絶妙のコンビを組み、二人はやがて結婚。
家庭に収まるつもりでいたが、女優の道が捨てきれず、3年7ヶ月後に離婚。

舞台やテレビに新しい活路を見出すようになり活発な女優活動を展開。

1966年(昭和41年)帝国劇場のこけら落とし作品となった舞台「風と共に去りぬ」で、
けなげにも強く生きる女性、スカーレット・オハラを演じた。

1969年(昭和44年)実業家の河村三郎と再婚。(1983年、離婚)

2010年(平成22年)日経「私の履歴書」において、二十代の数年間、市川崑監督との不倫関係が
あったことを告白し関係者を驚かせた。







代表作品

映画

東宝「宝塚夫人」(池部良、有馬稲子、月丘夢路)1951年(昭和26年)
東宝「せきれいの曲」(轟夕起子、有馬稲子、山村聡、左卜全)1951年(昭和26年)

東宝「ひまわり娘」(三船敏郎、有馬稲子、杉村春子)1953年(昭和28年)
東宝「都会の横顔」(池部良、有馬稲子、木暮実千代、森繁久彌、トニー谷)1953年(昭和28年)

東宝「わたしの凡てを」(池部良、有馬稲子、上原謙、伊東絹子)1954年(昭和29年)
松竹「黒い河」(有馬稲子、仲代達矢、渡辺文雄、宮口精二、山田五十鈴)1956年(昭和31年)

松竹「晴れた日に」(有馬稲子、佐田啓二、高橋貞二、小山明子、柳永二郎、笠智衆)1956年(昭和31年)
松竹「
花嫁募集中」(森繁久彌、草笛光子、佐田啓二、有馬稲子)1956年(昭和31年)

松竹「東京暮色」(原節子、有馬稲子、笠智衆、杉村春子、山田五十鈴)1957年(昭和32年)
松竹「彼岸花」(佐分利信、田中絹代、有馬稲子、久我美子、佐田啓二)1958年(昭和33年)

東映「浪花の恋の物語」(中村錦之助、有馬稲子、東野英治郎、田中絹代、片岡千恵蔵)1959年(昭和34年)
松竹「空かける花嫁」(有馬稲子、志村喬、高橋貞二、小山明子)1959年(昭和34年)

松竹「人間の条件」(仲代達矢、新珠三千代、淡島千景、佐田啓二、有馬稲子)1959年(昭和34年)
東映「
白い崖」(有馬稲子、佐久間良子、中原ひとみ、木村功、進藤英太郎)1960年(昭和35年)

松竹「朱の花粉」(佐田啓二、有馬稲子、山内明、津川雅彦、杉田弘子、小山明子)1960年(昭和35年)
松竹「もず」(有馬稲子、川津祐介、淡島千景、乙羽信子、山田五十鈴)1961年(昭和36年)

東映「徳川家康」(中村錦之助、有馬稲子、北大路欣也、田村高広、西村晃)1965年(昭和40年)



テレビドラマ

NHK大河ドラマ「天と地と」(石坂浩二、高橋幸治、新珠三千代、樫山文枝、有馬稲子)1969年(昭和44年)
NHK「あすか」(竹内結子、藤岡弘、紺野美沙子、有馬稲子)1999年(平成11年)- 2000年(平成12年)

テレ朝「やすらぎの郷」(石坂浩二、風吹ジュン、近藤正臣、有馬稲子、浅丘ルリ子)2017年(平成29年)



舞台

「風と共に去りぬ」1966年(昭和41年)
「奇跡の人」1964年(昭和39年)

「はなれ瞽女おりん」1980年(昭和55年) - 2007年(平成19年)