霧立のぼる(きりたちのぼる)(1917-1972)
1917年(大正6年)1月3日生まれ。東京都出身。宝塚音楽学校卒。本名、島田キミ。
1930年(昭和5年)13歳で宝塚歌劇団に入り、翌年、娘役で初舞台を踏む。
1934年(昭和9年)新興キネマ入社。映画「世紀の青空」で華族の娘役でデビュー。
1937年(昭和12年)東宝に移籍し、山本嘉次郎監督の「美しき鷹」に主演。
彫りの深いエキゾチックな顔立ちを武器に、東宝では、入江たか子につぐ人気を得た。
また清純さとモダンさがメロドラマに向き、成瀬巳喜男監督の「雪崩」(1937年)、
山本薩夫監督の「お嬢さん」(1937年)など、立て続けに主演を務めた。
1942年(昭和17年)多くの作品で共演した佐伯秀男と結婚。翌年、東宝を退社。
戦後、1946年(昭和21年)に復帰し、松竹、大映などで中堅女優として活躍した。
代表作品
新興「世紀の青空」(高田稔、霧立のぼる、山県直代、松本泰輔、荒木忍)1934年(昭和9年)
新興「春姿娘道中」(市川春代、竹夏子、霧立のぼる、菅井一郎、伊藤隆史)1935年(昭和10年)
新興「武器なき人々」(月形龍之介、霧立のぼる、伏見直江、浦辺粂子)1936年(昭和11年)
東宝「雪崩」(佐伯秀男、霧立のぼる、江戸川蘭子、三島雅夫)1937年(昭和12年)
東宝「お嬢さん」(霧立のぼる、清川玉枝、沢蘭子、北沢彪、高峰秀子、山県直代)1937年(昭和12年)
東宝「人情紙風船」(河原崎長十郎、中村翫右衛門、山岸しづ江、霧立のぼる、加東大介)1937年(昭和12年)
東宝「美しき鷹」(霧立のぼる、佐伯秀男、神田千鶴子、北沢彪、椿澄枝、汐見洋)1937年(昭和12年)
東宝「四ツ葉のクローバ」(霧立のぼる、江戸川蘭子、堤真佐子、梅園竜子、佐伯秀男)1938年(昭和13年)
東宝「チョコレートと兵隊」(藤原釜足、沢村貞子、小高まさる、高峰秀子、霧立のぼる)1938年(昭和13年)
東宝「街に出たお嬢さん」(霧立のぼる、堤真佐子、山県直代、北沢彪、佐伯秀男、御橋公)1938年(昭和13年)
東宝「鶯」(勝見庸太郎、御橋公、伊達信、鶴丸睦彦、霧立のぼる、清川虹子、杉村春子)1938年(昭和13年)
東宝「瞼の母」(長谷川一夫、五月信子、霧立のぼる、小林重四郎)1938年(昭和13年)
東宝「白蘭の歌 前篇」(長谷川一夫、李香蘭、霧立のぼる、清川虹子)1939年(昭和14年)
東宝「白蘭の歌 後篇」(長谷川一夫、李香蘭、霧立のぼる、清川虹子)1939年(昭和14年)
東宝「街」(大日方伝、原節子、霧立のぼる、徳川夢声)1939年(昭和14年)
東宝「女の教室学校の巻」(千葉早智子、竹久千恵子、霧立のぼる、原節子)1939年(昭和14年)
東宝「女の教室中・後篇」(千葉早智子、竹久千恵子、霧立のぼる、原節子)1939年(昭和14年)
東宝「虞美人草」(高田稔、霧立のぼる、伊藤智子、玉井旭洋、江川宇礼雄)1941年(昭和16年)
東宝「希望の青空」(山本礼三郎、池部良、中村メイ子、高峰秀子、原節子、霧立のぼる)1942年(昭和17年)
松竹「東京特急四列車」(水島道太郎、大坂志郎、河村黎吉、霧立のぼる、沢村マサヒコ)1946年(昭和21年)
松竹「踊り子劇場」(轟夕起子、藤山一郎、霧立のぼる、田端義夫)1947年(昭和22年)
大映「白髪鬼」(嵐寛寿郎、霧立のぼる、大友柳太郎、寺島雄作、奈良光枝)1949年(昭和24年)
大映「銭形平次捕物控 からくり屋敷」(長谷川一夫、花菱アチャコ、三浦光子、霧立のぼる)1953年(昭和28年)
東映「大菩薩峠 甲賀一刀流の巻」(片岡千恵蔵、三浦光子、霧立のぼる、市川春代)1953年(昭和28年)
大映「浅草物語」(山本富士子、木村三津子、森雅之、霧立のぼる、片山明彦)1953年(昭和28年)
大映「怪猫逢魔ケ辻」(入江たか子、坂東好太郎、勝新太郎、霧立のぼる、橘公子)1954年(昭和29年)
大映「楊貴妃」(京マチ子、森雅之、山村聡、小沢栄、山形勲、南田洋子、霧立のぼる、杉村春子)1955年(昭和30年)