夏川静江(なつかわしずえ)(1909-1999)
1909年(明治42年)3月9日東京生まれ。本名、斎藤静江。
新劇俳優を父にもち、幼い時から舞台経験を積む。1916年(大正5年)七歳のとき初舞台。
1919年(大正8年)帰山教正監督の「生の輝き」に弟の夏川大二郎と共に出演し、映画デビュー。
1927年(昭和2年)日活に入社。看板女優として「彼を繞る五人の女 1927」「人形の家 1927」
「結婚二重奏 1928」等で岡田時彦の相手役を演じた。
清楚にして知性的な美貌をそなえた彼女に寄せる日活の期待は大きく、少し遅れて入社した
入江たか子と共に、日活現代劇女優の双璧として活躍を続けた。
戦後はフリーとなり、脇役として数多くの映画に助演。静かな語り口で気品あふれる演技を見せた。
代表作品
天活「生の輝き」(村田実、花柳はるみ、青山杉作、近藤伊与吉、夏川静江)1919年(大正8年)
日活「髑髏の舞」(山本嘉一、森英二郎、山田隆弥、佐々木積、岡田嘉子、夏川静江)1923年(大正12年)
伊藤プロ「日輪前篇」(東明二郎、夏川静江、日夏百合江、金井謹之助、高堂国典)1926年(大正15年)
日活「彼を繞る五人の女」(岡田時彦、岡田嘉子、徳川良子、梅村蓉子、夏川静江)1927年(昭和2年)
日活「椿姫」(夏川静江、東坊城恭長、高木永二、滝花久子、南部章三)1927年(昭和2年)
日活「突貫恋の初陣」(島耕二、小杉勇、滝花久子、山本嘉一、夏川静江、岡田時彦)1927年(昭和2年)
日活「慈悲心鳥」(山本嘉一、中野英治、岡田時彦、高木永二、夏川静江)1927年(昭和2年)
日活「人形の家」(岡田時彦、夏川静江、浦辺粂子、南部章三、川又堅太郎)1927年(昭和2年)
日活「結婚二重奏 前後篇」(岡田時彦、夏川静江、根岸東一郎、滝花久子、小杉勇)1928年(昭和3年)
日活「激流 前篇」(入江たか子、岡田時彦、小杉勇、島耕二、夏川静江、高木永二)1928年(昭和3年)
日活「激流 後篇」(入江たか子、岡田時彦、小杉勇、島耕二、夏川静江、高木永二)1928年(昭和3年)
日活「人の一生 人生万事金の巻 第一篇」(小泉嘉輔、小杉勇、夏川静江)1928年(昭和3年)
日活「結婚二重奏 前後篇」(岡田時彦、夏川静江、根岸東一郎、滝花久子、小杉勇)1928年(昭和3年)
日活「地球は廻る 第一部 過去篇」(小杉勇、南光明、島耕二、夏川静江)1928年(昭和3年)
日活「地球は廻る 第二部 現代篇」(小杉勇、南光明、島耕二、夏川静江)1928年(昭和3年)
日活「地球は廻る 第三部 空想篇」(小杉勇、南光明、島耕二、夏川静江)1928年(昭和3年)
日活「日本橋」(岡田時彦、梅村蓉子、酒井米子、高木永二、夏川静江)1929年(昭和4年)
日活「東京行進曲」(夏川静江、一木札二、高木永二、小杉勇、入江たか子、佐久間妙子)1929年(昭和4年)
日活「日活行進曲、田園篇」(岡田時彦、夏川静江)1929年(昭和4年)
日活「都会交響楽」(夏川静江、小杉勇、入江たか子、高木永二)1929年(昭和4年)
日活「灰燼」(三桝豊、英百合子、村田宏寿、小杉勇、中野英治、夏川静江)1929年(昭和4年)
日活「新家庭講座」(小杉勇、夏川静江、谷幹一)1929年(昭和4年)
日活「非常警戒」(小杉勇、高津愛子、田中春男、滝花久子、夏川静江)1929年(昭和4年)
日活「藤原義江のふるさと」(藤原義江、夏川静江、小杉勇、入江たか子)1930年(昭和5年)
日活「撃滅」(中野英治、山本嘉一、英百合子、夏川静江、入江たか子、小杉勇)1930年(昭和5年)
日活「女性誉」(夏川静江、中野英治、小杉勇、高津愛子)1930年(昭和5年)
日活「この太陽 第一篇」(夏川静江、小杉勇、島耕二、入江たか子)1930年(昭和5年)
日活「この太陽 第二 多美枝の巻」(夏川静江、小杉勇、島耕二、入江たか子)1930年(昭和5年)
日活「この太陽 第三篇」(夏川静江、小杉勇、島耕二、入江たか子)1930年(昭和5年)
日活「海のない港」(夏川静江、小杉勇、市川春代、高木永二、谷幹一、菅井一郎)1931年(昭和6年)
日活「ミスター・ニッポン、前後篇」(村田宏寿、小杉勇、夏川静江、三桝豊)1931年(昭和6年)
日活「白い姉 前篇」(小杉勇、田中春男、夏川静江、山県直代、田村道美)1931年(昭和6年)
日活「白い姉 後篇」(小杉勇、田中春男、夏川静江、山県直代、田村道美)1931年(昭和6年)
日活「花の東京」(夏川静江、小杉勇、田村道美、市川春代、杉山昌三九、高津愛子)1932年(昭和7年)
日活「海燕」(夏川静江、小杉勇、滝花久子、一木札二、成宮欣子)1932年(昭和7年)
日活「炬火 田園篇」(夏川静江、山本嘉一、一木礼二、市川春代)1933年(昭和8年)
日活「炬火 都会篇」(夏川静江、市川春代、中田弘二、山本嘉一)1934年(昭和9年)
日活「心の太陽 前後篇」(夏川大二郎、夏川静江、鈴木伝明、市川春代)1934年(昭和9年)
日活「放浪記」(夏川静江、藤原釜足、滝沢修、堤真佐子、丸山定夫)1935年(昭和10年)
東宝「若い人」(市川春代、大日方伝、夏川静江、英百合子、伊藤智子、林千歳)1937年(昭和12年)
東宝「小島の春」(夏川静江、菅井一郎、杉村春子、清水美佐子、水谷史郎)1940年(昭和15年)
東宝「夢は儚なく」(龍崎一郎、折原啓子、市川春代、伊沢一郎、夏川静江、三宅邦子)1950年(昭和25年)
新東宝「雪夫人絵図」(木暮実千代、上原謙、柳永二郎、久我美子、夏川静江)1950年(昭和25年)
東宝「男ありて」(志村喬、夏川静江、岡田茉莉子、三船敏郎、藤木悠、加東大介)1955年(昭和30年)
東宝「殉愛」(八千草薫、笠智衆、夏川静江、峰京子)1956年(昭和31年)
東宝「杏っ子」(山村聡、夏川静江、香川京子、太刀川洋一、木村功)1958年(昭和33年)
NET「にんじんの詩」(宇津井健、小川真由美、杉浦直樹、笠智衆、夏川静枝)1972年(昭和47年)