志村喬(しむらたかし)(1905-1982)
1905年(明治38年)3月12日、兵庫県生れ。関西大学中退。本名、島崎捷爾(しょうじ)
土佐藩(高知藩)の藩士の出自をもつ厳格な家庭で育った。
1930年(昭和5年)に近代座に入り、新声劇、新選座を経て、1934年(昭和9年)に新興キネマ社に入社。
1935年(昭和10年)に映画「忠次売出す」で本格出演を果たす。
1943年(昭和18年)公開の「姿三四郎」で黒澤明監督と出会い、以後黒澤作品には欠かせない名優となった。
なかでも癌に侵された市役所の市民課課長役を演じた「生きる」(昭和27年)で、主演として高い評価を得た。
その独特な風貌は(タラコ唇)に象徴され、名脇役としても知られる。
1980年(昭和55年)勲四等旭日小綬章を受章。1982年(昭和57年)2月、肺気腫で死去。享年76。
代表作品
新興「忠次売出す」(市川朝太郎、月形龍之介、高津慶子、志村喬)1935年(昭和10年)
松竹「浪華悲歌」(山田五十鈴、大倉千代子、志賀廼家弁慶、志村喬)1936年(昭和11年)
日活「赤西蠣太」(片岡千恵蔵、毛利峯子、原健作、上山草人、志村喬)1936年(昭和11年)
日活「宮本武蔵 地の巻」(片岡千恵蔵、轟夕起子、沢村国太郎、志村喬)1937年(昭和12年)
日活「血煙高田の馬場」(阪東妻三郎、市川百々之助、原駒子、志村喬)1937年(昭和12年)
日活「江戸の荒鷲」(片岡千恵蔵、尾上菊太郎、轟夕起子、山本礼三郎、志村喬)1937年(昭和12年)
日活「水戸黄門廻国記」(山本嘉一、片岡千恵蔵、阪東妻三郎、月形龍之介、志村喬)1937年(昭和12年)
日活「右門捕物帖 血染の手形」(嵐寛寿郎、沢村国太郎、志村喬)1938年(昭和13年)
日活「鴛鴦道中」(片岡千恵蔵、村田知栄子、轟夕起子、志村喬)1938年(昭和13年)
日活「弥次喜多道中記」(片岡千恵蔵、河部五郎、瀬川路三郎、志村喬)1938年(昭和13年)
日活「燃ゆる黎明」(片岡千恵蔵、轟夕起子、市川小文治、志村喬)1938年(昭和13年)
日活「右門捕物帖 拾万両秘聞」(嵐寛寿郎、田村邦男、志村喬)1939年(昭和14年)
日活「春秋一刀流」(片岡千恵蔵、沢村国太郎、轟夕起子、志村喬、原健作)1939年(昭和14年)
日活「鴛鴦歌合戦」(片岡千恵蔵、志村喬、市川春代、ディック・ミネ)1939年(昭和14年)
日活「清水港」(片岡千恵蔵、広沢虎造、市川春代、月形龍之介、沢村国太郎、志村喬)1939年(昭和14年)
日活「まぼろし城 第一部」(原健作、河部五郎、香川良介、橘公子、志村喬)1940年(昭和15年)
日活「まぼろし城 第二部」(原健作、河部五郎、香川良介、橘公子、志村喬)1940年(昭和15年)
日活「まぼろし城 第三部」(原健作、河部五郎、橘公子、志村喬)1940年(昭和15年)
日活「鞍馬天狗捕はる」(嵐寛寿郎、沢村国太郎、志村喬)1940年(昭和15年)
日活「風雲将棋谷 前篇」(阪東妻三郎、市川小文治、瀬川路三郎、志村喬)1940年(昭和15年)
日活「風雲将棋谷 完結篇」(阪東妻三郎、市川小文治、瀬川路三郎、志村喬)1940年(昭和15年)
日活「宮本武蔵 第一部 草分の人々」(片岡千恵蔵、宮城千賀子、河部五郎、志村喬)1940年(昭和15年)
日活「宮本武蔵 第二部 栄達の門」(片岡千恵蔵、宮城千賀子、河部五郎、志村喬)1940年(昭和15年)
日活「宮本武蔵 剣心一路」(片岡千恵蔵、宮城千賀子、河部五郎、志村喬)1940年(昭和15年)
日活「続清水港」(片岡千恵蔵、沢村国太郎、志村喬、轟夕起子、常盤操子)1940年(昭和15年)
日活「山岳武士」(嵐寛寿郎、香川良介、志村喬、大倉千代子、橘公子)1941年(昭和16年)
日活「関東剣豪陣」(尾上菊太郎、沢村国太郎、原健作、志村喬、橘公子)1941年(昭和16年)
日活「鞍馬天狗 薩摩の密使」(嵐寛寿郎、香川良介、志村喬)1941年(昭和16年)
日活「海を渡る祭礼」(市川春代、戸上城太郎、深水藤子、大倉千代子、志村喬)1941年(昭和16年)
日活「右門捕物帖 幽霊水芸師」(嵐寛寿郎、沢村国太郎、志村喬、深水藤子)1941年(昭和16年)
日活「江戸最後の日」(阪東妻三郎、香川良介、志村喬)1941年(昭和16年)
日活「柳生月影抄」(阪東妻三郎、沢村国太郎、原健作、香川良介、志村喬)1941年(昭和16年)
日活「南方発展史 海の豪族」(嵐寛寿郎、沢村国太郎、志村喬、橘公子)1942年(昭和17年)
日活「宮本武蔵 一乗寺決闘」(片岡千恵蔵、宮城千賀子、香川良介、志村喬)1942年(昭和17年)
東宝「姿三四郎」(藤田進、轟夕起子、大河内伝次郎、月形龍之介、志村喬、花井蘭子)1943年(昭和18年)
東宝「加藤隼戦闘隊」(藤田進、黒川弥太郎、大河内伝次郎、灰田勝彦、志村喬)1944年(昭和19年)
東宝「日常の戦ひ」(佐分利信、轟夕起子、藤田進、中北千枝子、志村喬)1944年(昭和19年)
松竹「乙女のゐる基地」(笠智衆、志村喬、東野英治郎、水戸光子、佐野周二)1945年(昭和20年)
東宝「銀嶺の果て」(志村喬、三船敏郎、若山セツ子)1947年(昭和22年)
東宝「四つの恋の物語」(池部良、久我美子、志村喬、杉村春子)1947年(昭和22年)
東宝「春のめざめ」(石黒達也、杉村春子、久我美子、志村喬)1947年(昭和22年)
東宝「女優」(山田五十鈴、土方与志、河野秋武、志村喬、進藤英太郎)1947年(昭和22年)
東宝「酔いどれ天使」(志村喬、三船敏郎、久我美子)1948年(昭和23年)
東宝「わが愛は山の彼方に」(池部良、三浦光子、中北千枝子、志村喬、久我美子)1948年(昭和23年)
新東宝「野良犬」(三船敏郎、志村喬、淡路恵子、木村功)1949年(昭和24年)
松竹「醜聞」(三船敏郎、山口淑子、桂木洋子、小沢栄、志村喬)1950年(昭和25年)
大映「羅生門」(三船敏郎、京マチ子、志村喬、森雅之、千秋実)1950年(昭和25年)
大映「暴力の街」(池部良、志村喬、原保美)1950年(昭和25年)
松竹「獣の宿」(鶴田浩二、岸恵子、志村喬、小林トシ子、藤原釜足)1951年(昭和26年)
東宝「生きる」(志村喬、千秋実、小田切みき、中村伸郎、左卜全)1952年(昭和27年)
東宝「虎の尾を踏む男達」(大河内伝次郎、藤田進、榎本健一、森雅之、志村喬)1952年(昭和27年)
東宝「七人の侍」(三船敏郎、志村喬、津島恵子、島崎雪子、木村功)1954年(昭和29年)
東宝「君死に給うことなかれ」(池部良、司葉子、若山セツ子、志村喬)1954年(昭和29年)
東宝「母の初恋」(岸恵子、上原謙、三宅邦子、香川京子、加東大介、志村喬)1954年(昭和29年)
東宝「ゴジラ」(宝田明、河内桃子、志村喬、平田昭彦、高堂国典、菅井きん)1954年(昭和29年)
東宝「ゴジラの逆襲」(小泉博、若山セツ子、千秋実、志村喬)1955年(昭和30年)
東宝「男ありて」(志村喬、夏川静江、岡田茉莉子、三船敏郎、藤木悠、加東大介)1955年(昭和30年)
東映「鳳城の花嫁」(大友柳太朗、薄田研二、長谷川裕見子、中原ひとみ、志村喬)1957年(昭和32年)
東宝「隠し砦の三悪人」(三船敏郎、志村喬、上原美佐)1958年(昭和33年)
大映「忠臣蔵」(長谷川一夫、市川雷蔵、淡島千景、山本富士子、志村喬)1958年(昭和33年)
東映「点と線」(加藤嘉、南広、志村喬、河野秋武、山形勲、高峰三枝子、三島雅夫)1958年(昭和33年)
東宝「ふんどし医者」(森繁久彌、原節子、夏木陽介、江利チエミ、山村聡、志村喬) 1960年(昭和35年)
東宝「モスラ」(フランキー堺、香川京子、伊藤エミ、伊藤ユミ、上原謙、志村喬)1961年(昭和36年)
NHK大河ドラマ「赤穂浪士」(長谷川一夫、山田五十鈴、志村喬、西村晃、淡島千景)1964年(昭和39年)
日活「絶唱」(舟木一夫、和泉雅子、志村喬、花沢徳衛、初井言栄、梶芽衣子)1966年(昭和41年)
日活「黒部の太陽」(滝沢修、志村喬、佐野周二、三船敏郎)1968年(昭和43年)
NHK大河ドラマ「天と地と」(石坂浩二、高橋幸治、志村喬、樫山文枝、新珠三千代)1969年(昭和44年)
松竹「男はつらいよ」(渥美清、倍賞千恵子、光本幸子、志村喬)1969年(昭和44年)
松竹「男はつらいよ 寅次郎恋歌」(渥美清、倍賞千恵子、池内淳子、志村喬)1971年(昭和46年)
フジ「女の気持」(若尾文子、山﨑努、志村喬、沢村貞子、仁科明子、山口崇、中原ひとみ)1974年(昭和49年)
松竹「男はつらいよ 噂の寅次郎」(渥美清、倍賞千恵子、大原麗子、泉ピン子、志村喬)1978年(昭和53年)
TBS「家族熱」(浅丘ルリ子、三国連太郎、加藤治子、三浦友和、志村喬、風吹ジュン) 1978年(昭和53年)