国名 コートジボワール共和国           
英語 Republic of Cote d'Ivoire    
首都 ヤムスクロ(Yamoussoukro)    
独立年 1960年8月(フランス)    
主要言語 仏語、各部族語    
面積 32万2460km2    
人口 2418万4810人(2017年推計)    
通貨単位 CFAフラン    
宗教 イスラム教60%、キリスト教22%    
主要産業 カカオ、コーヒー、原油    






地理


国土の大部分は平均標高 300m程度の台地で、南部は高温多湿の熱帯雨林地帯。

年平均気温 25〜28℃。5〜7月が雨季、年降水量 1270mm。
東部海岸には潟湖(ラグーン)が発達。北へいくにつれ乾燥し中部から北部はサバナ気候となる。

農業と林業を主とし、自給作物のほか輸出用のカカオ(世界1位)、コーヒー(世界6位)、
バナナ、パイナップル、ゴムなどのプランテーション農業が行なわれ、木材の輸出も増大。

鉱物資源はダイヤモンドが有名だが、石油や金なども産出している。
工業は食品加工、綿紡績、製材、肥料、自動車組立てなど。

1990年代に原油生産が本格化し、近年ではカカオと並ぶ輸出の柱になりつつある。
しかし貧困や高い失業率、対外債務など経済状況は深刻である。




歴史

15世紀、ポルトガル人やオランダ人が象牙と奴隷の交易に乗り出す。
1893年、フランス領に。
1958年、フランス共同体内の自治国となり、1960年独立。


15世紀 ポルトガル人やオランダ人が象牙・奴隷貿易を行う
1893年  フランスの植民地となる
1958年  フランス共同体の自治共和国となる
1960年8月 独立、コートジボワール共和国の成立






カカオ生産「世界一」のほろ苦い現実

コートジボワールは、フランス語で象牙海岸という意味だ。
かつて、この地域から大量の象牙が搬出されたことにちなみ、この地名がつけられた。

国内最大の貿易港をもつ都市アビジャンは、現在は、カカオとコーヒーの輸出で賑っている。
カカオの生産量は世界第一位、コーヒーも、アフリカでは最大の生産国となっている。

もしも現在、この国に名をつけるなら「カカオ海岸」や「珈琲海岸」が最もふさわしいだろう。
その一方、自然破壊や児童労働などの問題も抱えている。

違法なカカオ畑により森林破壊が進み、約半数の自然保護区でサルなどが姿を消してしまった。
また安価な労働力として子供が長時間働かされている実態がある。

なかには5歳児までもが労働力になっているという報告もある。
農園で働く子供たちは、カカオがチョコレートになることすら知らないという。

児童労働は、主に貧困が原因で発生する。
カカオ生産「世界一」の陰には、こうしたほろ苦い現実が横たわっている。