国名 フィリピン共和国     
英語 Republic of the Philippines
首都 マニラ(Manila)
独立年 1946.7(アメリカ)
主要言語 フィリピノ語
面積 30万0000km2
人口 1億0425万6076人
通貨単位 フィリピン・ペソ
宗教 キリスト教93%
主要産業 機械、木製品、精密機器
     



                          
  1 バタン諸島(Batan)
  2 バブヤン諸島(Babuyan)
  3 ポリロ諸島(Polillos)
  4 カタンドゥアネス島(Catanduanes)
  5 マスバテ島(Masbate)
  6 シブヤン島(Sibuyan)
  7 タブラス島(Tablas)
  8 ボアク島(Boac)
  9 ルバング島(Lubang)
  10 カラミアン諸島(Calamian)
  11 バラバク島(Balabac)
  12 ボホール島(Bohol)
  13 セブ島(Cebu)
  14 ディナガット島(Dinagat)
  15 シアルガオ島(Siargao)
  16 バシラン島(Basilan)
  17 スールー諸島(Sulu)
  18 タウィタウィ島(Tawi Tawi)
     
     
     
     


地理

アジア大陸の南東方、南シナ海と太平洋の間にある 7000以上の島からなる国。

おもな島は北部のルソン諸島、中部のビサヤ諸島、そして南部のミンダナオ島に分けられる。

ルソン諸島のミンドロ島、パラワン島、マスバテ島、ビサヤ諸島のサマール島、レイテ島、ボホール島、
セブ島、ネグロス島、パナイ島の 9島が大きい。

多様な地殻運動で形成されたうえに環太平洋造山帯に属し、地形は複雑で多くの火山がある。

熱帯季節風気候に属し、5〜10月が雨季、11月〜2月が乾季で、
南シナ海に面する西海岸で顕著。6〜12月は台風の襲来が多い。

乾季は過ごしやすいが、セブ島の諸都市、ダヴァオ、マニラなどでは気温が 38℃にまで達する。

農業では、主食の米、トウモロコシ、輸出用のサトウキビ、コプラ、
マニラアサ、バナナ、タバコなどを産する。

漁業が広く行なわれるが、自給用の小規模なものが多い。
工業では電子機器の製造や製糖など食品加工、繊維などが主。

主要輸出品は電子機器や機械類の部品、食料品や衣類など。
住民は大部分がマレー系で、80種近くの言語集団に分かれる。

住民の 3分の1が使用する、タガログ語を基本としたフィリピノ語と英語が公用語。

長くスペインの植民地であったため、人口の約 90%がキリスト教のカトリック信者。

大土地所有制度が残存し、貧富の差が大きい。南部ではモロ族と呼ばれる
またイスラム教徒が分離独立運動を続けている(モロ民族解放戦線)。



歴史

フィリピンは数千の島々からなり、紀元前500年頃、マレー系民族が移動によってここに住みついた。

彼らと、有史以前からの先住民族が混じり合い、現在のフィリピン人の祖になったとされる。

その地理的な条件から東南アジアと中国を結ぶ拠点として古くから交易が盛んに行われていた。

1521年、当時のスペイン王の命を受けた航海士マゼランがセブ島に上陸。
その後1571年フィリピンはスペインの統治下におかれた。

1898年、米西戦争でスペインが敗れたことをきっかけに独立し、第一共和国が誕生した。

しかしアメリカがフィリピンの統治権利を奪い、戦争になった。
この戦争にフィリピンは敗北して第一共和国が崩壊。

1934年にアメリカ議会で制定された法律により、1935年に独立準備政府(コモンウェルス)が発足。

1942年、マニラが日本軍に制圧され、軍政下に置かれた。
1946年、日本が敗戦により退いた後、フィリピン共和国として独立。

1965年、マルコスが大統領として就任。

マルコスは再選を重ねたが、戒厳令を敷くなど強権政治を行ったため民衆からの支持を失った。
その後1986年、アキノ政権へと移行、フィリピン現憲法が制定された。


フィリピン史
14〜15世紀 イスラム教が伝わり、フィリピンで初のイスラム王国であるスールー王国誕生
1521年 マゼランのフィリピン到着
1571年 スペインの統治開始
1898年 米西戦争。6月12日、アギナルド将軍が独立を宣言
12月10日、米西パリ講和条約調印。米の統治開始。
1935年 独立準備政府(コモンウェルス)発足
1942年 日本軍政開始
1946年 7月4日、フィリピン共和国独立
1965年 マルコス大統領就任
1972年 戒厳令布告
1986年 2月革命によりコラソン・アキノ大統領就任、マルコス大統領亡命
1992年 ラモス大統領就任
1998年 エストラダ大統領就任
2001年 アロヨ大統領就任
2010年 ベニグノ・アキノ3世大統領就任
2016年 ドゥテルテ大統領就任





ジンベイザメ (Whale shark)


セブ島南東に位置する港町オスロブ(Oslob)

漁業の町であったが、漁師たちは観光に目を向け、
ジンベイザメに少量のオキアミを与え、飼いならした。

近年「ジンベイザメ餌付け見学」の定着に伴い、
多くの観光客が訪れる町になった。

漁師が餌付けする様子を船から見られるほか、ジンベイザメの
泳ぐ中でシュノーケリングやダイビングもできる。

ジンベイザメは巨体だが、とてもおとなしい性格で
人に危害を加えることはないという。

ちなみに、現地ではクジラザメ(Whale shark)と呼ばれる。

ジンベイザメは和名で、体の背面に灰色で白色の斑点があり、
その模様が着物の「甚平」に似ていることから命名されたという。