梅村蓉子(うめむらようこ)(1903-1944)
1903年(明治36年)10月21日東京生まれ。日本橋高女卒。本名、鈴木花子。
幼い頃から芸事の好きな少女で、歌舞伎の五代目中村歌右衛門に踊りを習った。
1910年(明治43年)七歳のとき、文京区の本郷座で新派の初舞台を踏む。
1922年(大正11年)松竹蒲田に入社。同年、島津保次郎監督の「散りにし花」でデビュー。
日本人好みの美貌でたちまち人気を博し、トップ女優の地位を確立。
1925年(大正14年)日活に移り、溝口健二監督の「紙人形春の囁き 1926」「唐人お吉 1930」
で売り出し、時代劇にも主演。酒井米子と共に、日活全盛期を支える女優として活躍。
1936年(昭和11年)同じく溝口監督の「祇園の姉妹」で山田五十鈴と共演、
没落する旦那に一途に尽くす年増芸妓を演じて、映画史に残る名演技を見せた。
代表作品
松竹「散りにし花」(英百合子、岡本五郎、志賀靖郎、磯野平次郎、梅村蓉子)1922年(大正11年)
松竹「噫小野訓導」(英百合子、梅村蓉子、岡本五郎、武田春郎、久保田久雄)1922年(大正11年)
松竹「輝きの道へ」(岡本五郎、磯野秋雄、野寺正一、東栄子、梅村蓉子)1922年(大正11年)
松竹「火華」(諸口十九、川田芳子、梅村蓉子、若葉馨、児島三郎)1922年(大正11年)
松竹「白鳥の死」(諸口十九、川田芳子、小藤田正一、関根達発、河村黎吉、梅村蓉子)1922年(大正11年)
松竹「底なしの湖」(諸口十九、川田芳子、梅村蓉子、河村黎吉、鈴木歌子)1922年(大正11年)
松竹「噫新高」(勝見庸太郎、武田春郎、中川芳江、久保田久雄、梅村蓉子)1922年(大正11年)
松竹「堅き握手」(勝見庸太郎、岡田宗太郎、英百合子、久保田久雄、梅村蓉子)1922年(大正11年)
松竹「夫として妻として」(井上正夫、川田芳子、小藤田正一、柳さく子、梅村蓉子)1922年(大正11年)
松竹「生命の花」(諸口十九、川田芳子、梅村蓉子、正邦宏、伊藤淳兆、)1923年(大正12年)
松竹「狼の群」(勝見庸太郎、梅村蓉子、河村黎吉、柳さく子、三村千代子、斎藤達雄)1923年(大正12年)
松竹「地獄の門」(梅村蓉子、正邦宏、堀川浪之助、武田春郎、志賀靖郎)1923年(大正12年)
松竹「なすな恋」(諸口十九、花川環、柳さく子、栗島すみ子、米津左喜子、梅村蓉子)1923年(大正12年)
松竹「自活する女」(栗島すみ子、久保田久雄、林千歳、正邦宏、梅村蓉子)1923年(大正12年)
松竹「人性の愛」(岩田祐吉、三村千代子、奈良真養、梅村蓉子、花川環、)1923年(大正12年)
松竹「小染と欣也」(岩田祐吉、栗島すみ子、梅村蓉子、米津左喜子、三浦茂子)1923年(大正12年)
松竹「実説国定忠治 雁の群」(勝見庸太郎、川田芳子、梅村蓉子、正邦宏)1923年(大正12年)
松竹「家なき女」(梅村蓉子、花川環、林千歳、正邦宏、高山晃、米津左喜子)1923年(大正12年)
松竹「二人の孤児」(梅村蓉子、高尾光子、林千歳、奈良真養、片桐史郎)1923年(大正12年)
松竹「死に面して」(志賀靖郎、高尾光子、梅村蓉子、柳さく子、双葉くみ子)1923年(大正12年)
松竹「山中小唄」(岡田宗太郎、藤間林太郎、梅村蓉子、柳さく子、二葉かほる)1923年(大正12年)
松竹「霧の小路」(諸口十九、川田芳子、梅村蓉子、堀川浪之助、飯田蝶子)1923年(大正12年)
松竹「幽芳集 乳姉妹」(岩田祐吉、五月信子、梅村蓉子、勝見庸太郎)1923年(大正12年)
松竹「懐かしの花」(岩田祐吉、梅村蓉子、三村千代子、花川環、岡本五郎)1923年(大正12年)
松竹「彼女の運命 前後篇」(諸口十九、岩田祐吉、栗島すみ子、梅村蓉子、柳さく子)1924年(大正13年)
松竹「愛の力」(勝見庸太郎、梅村蓉子、堀川浪之助、河村黎吉、岡田宗太郎)1924年(大正13年)
松竹「愛に甦る(享楽者)」(勝見庸太郎、梅村蓉子、英百合子、東栄子、武田春郎)1924年(大正13年)
松竹「はたちの頃」(柳さく子、奈良真養、梅村蓉子、岡田宗太郎、藤間林太郎、栗島すみ子)1924年(大正13年)
松竹「感じの好い映画集《渚》」(野寺正一、梅村蓉子、藤間林太郎)1924年(大正13年)
松竹「美濃屋の娘」(柳さく子、梅村蓉子、藤間林太郎、米津左喜子、野寺正一)1924年(大正13年)
松竹「水車小屋」(梅村蓉子、三村千代子、柳さく子、河村黎吉、野寺正一)1924年(大正13年)
松竹「海潮音」(児島三郎、米津左喜子、梅村蓉子、野寺正一、志賀靖郎)1924年(大正13年)
松竹「妹」(河村黎吉、梅村蓉子、国島昇、小林十九二)1924年(大正13年)
松竹「島に咲く花」(正邦宏、梅村蓉子、二葉かほる、武田春郎、小林十九二)1924年(大正13年)
松竹「悪太郎」(新井淳、吉村秀也、米津左喜子、東栄子、野寺正一、梅村蓉子)1924年(大正13年)
松竹「母なればこそ」(奈良真養、新井淳、秋本梅子、梅村蓉子、東栄子)1924年(大正13年)
松竹「関の五本松」(押本映治、石山竜嗣、秋田伸一、梅村蓉子、東栄子)1924年(大正13年)
松竹「呪はれたる操」(野寺正一、梅村蓉子、小林十九二、武田春郎)1924年(大正13年)
松竹「新己が罪」(梅村蓉子、東栄子、岡田宗太郎、野寺正一)1925年(大正14年)
松竹「郷土」(勝見庸太郎、梅村蓉子、堀川浪之助、沢村紀久八、富士竜子)1925年(大正14年)
日活「因果帳、鴛鴦物語」(梅村蓉子、若葉馨、宮野静子、水木京子、川田弘道)1925年(大正14年)
日活「大地は微笑む 第一篇」(高木永二、中野英治、梅村蓉子、東坊城恭長、星野弘喜)1925年(大正14年)
日活「大地は微笑む 第二篇」(中野英治、岡田嘉子、梅村蓉子、近藤伊与吉、高木永二)1925年(大正14年)
日活「大地は微笑む 第三篇」(中野英治、岡田嘉子、梅村蓉子、近藤伊与吉、高木永二)1925年(大正14年)
日活「赫い夕陽に照されて」(中野英治、南光明、渡辺邦男、伊藤真吉、梅村蓉子)1925年(大正14年)
日活「お雪とお京」(浦辺粂子、高木永二、梅村蓉子、東坊城恭長)1925年(大正14年)
日活「娘の行商」(梅村蓉子、牧きみ子、徳川良子、森田芳江、森清)1925年(大正14年)
日活「栄光の丘へ」(高木永二、牧喜美子、酒井米子、東坊城恭長、南光明)1925年(大正14年)
日活「覇者の心」(浅岡信夫、梅村蓉子、山本嘉一、根岸東一郎、西条香代子)1925年(大正14年)
日活「小品映画集《パン》」(中野英治、梅村蓉子、南光明)1925年(大正14年)
日活「人間 前後篇」(中野英治、岡田嘉子、高木永二、市川春衛、梅村蓉子)1925年(大正14年)
日活「興廃此一戦」(山本嘉一、南光明、酒井米子、梅村蓉子、川上弥生)1925年(大正14年)
日活「紙人形の春の囁き」(山本嘉一、島耕二、梅村蓉子、市川春衛、岡田時彦)1926年(大正15年)
日活「孔雀の光 第一篇」(谷崎十郎、川上弥生、梅村蓉子、小松みどり、東加代子)1926年(大正15年)
日活「孔雀の光 第二篇」(谷崎十郎、川上弥生、梅村蓉子、小松みどり、東加代子)1926年(大正15年)
日活「京子と倭文子」(岡田時彦、岡田嘉子、梅村蓉子、小村新一郎)1926年(大正15年)
日活「陸の人魚」(梅村蓉子、谷幹一、砂田駒子、辻峰子、山内光)1926年(大正15年)
日活「足にさはった女」(岡田時彦、梅村蓉子、島耕二、谷幹一、滝花久子)1926年(大正15年)
日活「新日本島 前後篇」(岡田時彦、中野英治、梅村蓉子、築地浪子、三桝豊)1926年(昭和元年)
日活「彼を繞る五人の女」(岡田時彦、岡田嘉子、徳川良子、梅村蓉子、夏川静江)1927年(昭和2年)
日活「砲煙弾雨」(山本嘉一、島耕二、中野英治、梅村蓉子、根岸東一郎)1927年(昭和2年)
日活「千姫」(梅村蓉子、松本泰輔、桂武男、築地浪子、嵐璃左衛門)1928年(昭和3年)
日活「続水戸黄門」(山本嘉一、河部五郎、尾上多見太郎、大河内伝次郎、梅村蓉子、伏見直江)1928年(昭和3年)
日活「若き日の繁蔵」(松本泰輔、久米譲、梅村蓉子、瀬川銀潮)1928年(昭和3年)
日活「新版大岡政談 第一篇」(大河内伝次郎、伏見直江、伊藤みはる、梅村蓉子、賀川清)1928年(昭和3年)
日活「新版大岡政談 第二篇」(大河内伝次郎、伏見直江、伊藤みはる、梅村蓉子、賀川清)1928年(昭和3年)
日活「地雷火組 完結篇」(河部五郎、大河内伝次郎、山田純三郎、新妻四郎、梅村蓉子)1928年(昭和3年)
日活「新版大岡政談 第三篇 解決篇」(大河内伝次郎、伏見直江、伊藤みはる、梅村蓉子、賀川清)1928年(昭和3年)
日活「維新の京洛 竜の巻 虎の巻」(山本嘉一、河部五郎、大河内伝次郎、梅村蓉子、伏見直江)1928年(昭和3年)
日活「平手造酒」(大河内伝次郎、梅村蓉子、藤波麗三郎、瀬川銀潮、尾上卯多五郎)1928年(昭和3年)
日活「天野屋利兵衛」(大河内伝次郎、梅村蓉子、中村英雄、市川小文治、鳥羽陽之助)1928年(昭和3年)
日活「日本橋」(岡田時彦、梅村蓉子、酒井米子、高木永二、夏川静江)1929年(昭和4年)
日活「英傑秀吉」(山本嘉一、河部五郎、葛木香一、鳥羽陽之助、新妻四郎)1929年(昭和4年)
日活「血煙荒神山」(大河内伝次郎、寺島貢、久米譲、高木永二、高勢実、梅村蓉子、酒井米子)1929年(昭和4年)
日活「傘張剣法」(沢田清、柴山一郎、藤川三之助、梅村蓉子、高勢実)1929年(昭和4年)
日活「赤穂浪士 第一篇 堀田隼人の巻」(大河内伝次郎、光岡龍三郎、梅村蓉子、伏見直江)1929年(昭和4年)
日活「右門捕物帖 三番手柄」(片岡千恵蔵、葛木香一、瀬川路三郎、香川良介、梅村蓉子)1930年(昭和5年)
日活「続大岡政談、魔像篇第一」(大河内伝次郎、小川隆、梅村蓉子、伏見直江)1930年(昭和5年)
日活「唐人お吉」(山本嘉一、梅村蓉子、島耕二、滝花久子、一木札二)1930年(昭和5年)
日活「侍ニッポン 前篇」(大河内伝次郎、梅村蓉子、実川延一郎、葛木香一、尾上華丈)1931年(昭和6年)
日活「侍ニッポン 後篇」(大河内伝次郎、梅村蓉子、実川延一郎、葛木香一、尾上華丈)1931年(昭和6年)
日活「しかも彼等は行く 前編」(梅村蓉子、浦辺粂子、阪東巴左衛門、峯吟子、菅井一郎)1931年(昭和6年)
日活「しかも彼等は行く 後篇」(梅村蓉子、浦辺粂子、阪東巴左衛門、峯吟子、菅井一郎)1931年(昭和6年)
日活「続大岡政談 魔像解決篇」(大河内伝次郎、小川隆、伏見直江、梅村蓉子、吉野朝子、山田五十鈴)1931年(昭和6年)
千恵プロ「水野十郎左衛門」(片岡千恵蔵、光岡龍三郎、成松和一、実川延一郎、梅村蓉子)1931年(昭和6年)
日活「上海」(大河内伝次郎、三桝豊、三田実、千松実、田村邦男、梅村蓉子、花井蘭子)1931年(昭和6年)
第一映画「マリアのお雪」(山田五十鈴、原駒子、夏川大二郎、中野英治、梅村蓉子)1935年(昭和10年)
第一映画「お嬢お吉」(山田五十鈴、梅村蓉子、原駒子、浅香新八郎、芝田新)1935年(昭和10年)
第一「虞美人草」(月田一郎、三宅邦子、大倉千代子、岩田祐吉、梅村蓉子、夏川大二郎)1935年(昭和10年)
第一映画「浪華悲歌」(山田五十鈴、梅村蓉子、大倉千代子、大久保清子)1936年(昭和11年)
千恵プロ「赤西蠣太」(片岡千恵蔵、杉山昌三九、上山草人、梅村蓉子、毛利峯子)1936年(昭和11年)
第一映画「祇園の姉妹」(山田五十鈴、梅村蓉子、志賀廼家弁慶、久野和子)1936年(昭和11年)
新興「青空浪士」(大友柳太郎、山田五十鈴、梅村蓉子、千代田勝太郎、松本泰輔)1937年(昭和12年)
新興「静御前」(山田五十鈴、大友柳太郎、尾上栄五郎、松本田三郎、梅村蓉子)1938年(昭和13年)