イースター島概況

  名称    イースター島 
  英語    Easter Island  
  中心地   ハンガロア村(Hanga Roa) 
  主要言語    スペイン語、ラパヌイ語(Rapa Nui) 
  面積     160Km2
  人口    7,000人
  民族    ラパヌイ人70%、チリ人27% 
  通貨    チリ・ペソ(Chilean Peso)$と表記 
  宗教    ローマ・カトリック 
  主要産業   観光、牧羊、漁業 
  気候    亜熱帯気候で年平均気温 22℃ 




テ・ピト・オ・テ・ヘヌア(Te Pito O Te Henua 地球のへそ)

イースター島北東の海岸に円周 約 2.4mの奇妙な丸い石がある。

この石は磁気を帯びており、額をつけると願いが叶うパワーストーンと言われている。
伝説によると、島に最初にやってきたホトゥ・マトゥア王(King Hotu-Matua)が持ってきたという。




巨大な石の像「モアイ」がある神秘の島、イースター島。

南太平洋のポリネシアに位置するイースター島は、南米のチリから約3800km、タヒチからは約4000km、
最も近い人が住む島までも約2000kmと、まさに絶海の孤島だ。

イースター島という島名は、1722年のイースター(復活祭)の日にこの島を発見したオランダ人が名づけたもの。
島民はこの島のことを「ラパ・ヌイ Rapa Nui(大きな島)」または「テ・ピト・オ・テ・ヘヌア Te Pito O Te Henua(地球のヘソ)」と呼ぶ。


1888年にチリ領になり、スペイン語訳のイスラ・デ・パスクア Isla de Pascuaが正式名称となっている。
この島を世界的に有名にしたのはおよそ1000体もの石の巨像、モアイ像だ。大きなものでは高さが20mを超える。

あるものはなぎ倒され、あるものは製作途中で放置され、あるものは修復されて立ち並ぶ。
これらのモアイ像は、何のために造られたのか、どうやって運ばれたのか、そのほとんどが謎に包まれたままだ。


考古学者たちが提唱する諸説は仮説にすぎない。その神秘性がますます島を魅力的にしている。
島の面積の42%がラパヌイ国立公園に指定されており、1995年にはユネスコの世界遺産に登録された。







謎の文字「ロンゴ・ロンゴ」(Rongo Rongo)

1770年、スペインがこの島の領有宣言をしたとき、
島民は奇妙な文字でサインした。それがロンゴ・ロンゴだった。

だが1862年、ペルーの奴隷狩りによって最後の読み手である
「タンガタ・ロンゴ・ロンゴ」たちもさらわれ死んでしまった。

当時の島の民家には、ロンゴ・ロンゴが刻まれた木片はたくさんあったのだが、
宣教師によって邪教の「悪魔の文字」として焼き捨てられてしまった。


謎の文字となったロンゴ・ロンゴだが、根気強い研究によって文字の読み方は解明された。

まず、右上から左へ読み、180度回転させて上下を逆にしてから、
下から二行目を右から左へと読む。これを繰り返すという奇妙な読み方だ。


文字のルーツについてはインダス流域の「古代インド文字」、「アンデス文字」、
「エジプト文字」と諸説入り乱れている。

内容にしても、神への祈り、神官への支持、島に伝わる伝説、死者の名簿などさまざまだ。


ロンゴ・ロンゴの文字が刻まれている木片で現存しているのは、世界でたったの28点。

イースター島の博物館には、本物一枚とチリ本土の「サンチアゴ国立自然史博物館」
にあるものの複製が、二枚展示されている。

この文字が解明されれば、島に残された多くの謎が解明されるのかも知れない。

(地球の歩き方2018より)