国名 | ジョージア (グルジア) |
英語 | Georgia |
首都 | トビリシ |
独立年 | 1991年 |
主要言語 | ジョージア語 |
面積 (千Km2) | 70 |
人口 (百万人) | 4.3 |
通貨単位 | ラリ |
宗教 | 主としてキリスト教 (ジョージア正教) |
主要産業 | 農業、食品加工業、鉱業 |
アヌメリ教会(Ananuri Church)
ジンヴァリ湖畔に建つ17世紀の教会。他のジョージアの教会と同じように要塞としての役割もあった。
城塞の中には2つの教会があり、山側(道路側)がイエスキリストに捧げた教会、湖畔側が聖母マリアに捧げた教会となっている。
鐘楼から眺めるジンヴァリ湖の景色が素晴らしい。
地理
北はロシア、東はアゼルバイジャン、南はアルメニア、トルコと接する。
国土内にアブハジア自治共和国、アジャリア自治共和国と南オセチア自治州を含む。
地形は北のカフカス山脈、南の小カフカス山脈、その間のコルヒダ低地に大別され、
国土の 87%が山地である。
リオニ川とクラ川が主要河川。
山脈が北風をさえぎるため、冬季も温暖で、沿岸部は湿潤な亜熱帯性気候に属する。
住民の3分の2がグルジア人、約8%がアルメニア人、ほかにロシア人、アゼルバイジャン人がいる。
また少数民族としてアブハジア人、アジャリア人、オセチア人がそれぞれの自治共和国、
自治州を中心にして住んでいる。公用語はグルジア語。
石炭、マンガン鉱、銅、亜鉛などの地下資源があり、各地に鉱泉をもつ。
これらをもとに鉄鋼業、合金製造業が発展。
ほかに機械(農業機械、食品工業用設備、自動車、電気機関車)、化学(肥料、合成繊維、染料)、
木材加工、農産物加工(絹織物、茶、たばこ、ワイン、ブランデー、皮革)などの工業があり、
特に農産物加工業の工業生産に占める割合は高い。
農業では亜熱帯性作物(茶、タバコ、ブドウ)、ヒマワリ、テンサイなどの栽培が盛んで、牧羊、養蚕も発達。
観光・保養産業も重要で、国内交通は東西方向の鉄道、道路が中心で、カフカス越えの道路、
黒海沿岸の鉄道、さらに空路により国外とも連絡。
なお国名の旧称は、グルジア(Gruziya)であるが、日本国政府は、2015年4月22日から、
ジョージア(Georgia)へ呼称を変更している。
歴史
ジョージアは、東西交通の要地として紀元前より文化が発達し、統一王国も出現したが、しばしば他民族の占領、支配を受けた。
19世紀初めにロシアに併合され、1921年グルジア・ソビエト社会主義共和国が成立、1936年ソビエト連邦の構成共和国となった。
1990年国名をグルジア共和国に改称し、1991年独立、1992年7月国際連合加盟。1993年10月独立国家共同体 CISに参加。
1995年、国名をジョージアに改称。独立以来、内部対立などから政情不安が続いている。
グルジア中央政府の統治に不満を抱くオセチア人、アブハジア族の民族問題も深刻である。
1878年 | ロシア帝国領となる |
1918年 | ロシア革命後、グルジア民主主義共和国として独立宣言(~1921年) |
1921年 | ロシア・ソビエト社会主義共和国領となる |
1922年 | アルメニア、アゼルバイジャンとともに、ザカフカス社会主義連邦ソビエト共和国を結成しソビエト連邦に加盟 |
1936年 | グルジア・ソビエト社会主義共和国成立 |
1990年 | 国名をグルジア共和国に改称 |
1991年 | 独立を宣言 |
1992年 | 国際連合加盟 |
1993年 | 独立国家共同体(CIS)加盟 |
1995年 | 国名をジョージアに改称 |
復讐の塔 (Revenge Tower)
ジョージア北西部の街メスティア(Mestia)から車で約2時間、標高2300mの山合に
先住民族スヴァン人(Svan)が暮らすウシュグリ村(Ushguli)がある。
中世の面影が残る風光明媚な村だが、よく見ると、各家にそれぞれ石造りの塔が立っている。
伝承によると、スヴァン人には、古来より「血の復讐」の因習があるという。
一族の身内が殺されたり、辱めを受けた時、その加害者の一族に復讐をするというものだ。
この25mほどの塔は、血の復讐によって殺されないように、自分の身を隠すために
造られたのだという。
塔は石灰岩の粗い石を積んで作られており、はしごを使って2階の小さい窓からはいる。
内部は、3階建てから5階建てになっており、ベッドや煮炊きをする、かまどなどがある。
最上階には、外部の侵入者に銃を向けることができる「銃眼」と呼ばれる穴があり、
その堅牢さはまさに難攻不落の要塞である。
10世紀頃から建てられたというこの塔の歴史の中、どれほどの数の復讐が行われたのだろうか。
その恐ろしさに身のすくむ思いがするが、もちろん現在では血の復讐は行われていない。
1996年、ウシュグリ村は世界遺産に登録され、塔は観光客を集めるための文化遺産となっている。
(住所:Village Ushguli, Upper Svaneti, Georgia)