国名	モルドバ共和国
英語	Republic of Moldova
首都	キシニョフ
独立年	1991年
主要言語	モルドバ（ルーマニア）語、ロシア語
面積 （千Km2）	34
人口 （百万人）	3.6
通貨単位	レイ
宗教	キリスト教（正教）が優勢
主要産業	製造業（14.1％）、農業（12.8％）、
	卸・小売業（13.8％）、運輸・通信（9.9％）

ミレスチミーナ社 （Milestii Mici）

首都キシニョフから車で30分、ワイン醸造所ミレスチミーナは、1969年、この地方のワイン自作農家を一つにまとめ誕生した。
ワイン畑の土壌作りは、科学肥料などを使用しない有機農法によるもの。

昔ながらの伝統的な製法を守り、モルドバの文化で育まれたワインである。
ヨーロッパ王室専用のワインを醸造する工場でもあり、国内外のワイン・コンテストで、数多くのゴールドメダルを受賞している。




地理

国土は東のドニエストル川と西のプルート川にほぼ挟まれて位置し、
大半は丘陵性の平原からなる。

気候は比較的温暖で、平均気温は 1月－5～－3℃、7月 20～23℃。

農業が盛んで、ブドウ、トウモロコシ、小麦、テンサイ、ヒマワリ、ジャガイモ、
野菜などを産し、牛、豚、羊の牧畜が行われる。


工業は、食品加工が中心であるが、機械（トラクタ、冷蔵庫）、繊維、化学（染料、ゴム製品、医薬品）
などがキシニョフ、チラスポリ、ベリツイなどで発展している。

主要交通機関はキシニョフ、ベリツイを中心に放射状に延びる鉄道、ハイウェーで、
ドニエストル川、プルート川では水運が行なわれる。


住民の構成は、モルドバ人75.8％、ウクライナ人8.4％、ロシア人5.9％、ガガウズ人4.4％となっている。

モルドバは、トルコ系ガガウズ人による南部ガガウズ自治区、並びにロシア人が多数を占める
東部ドニエストル地域（沿ドニエストル共和国）に民族問題を抱えている。


ガガウズ自治区は、独立を求めていたが、1994年に大幅な自治が認められ、モルドバに留まった。

沿ドニエストル共和国は、国際的には承認されていないが、事実上独立状態となっている。
1990年の分離独立宣言は、内戦に発展した。





歴史

ドナウ川下流北岸のダキア地方（Dacia）は、BC1000年頃から農耕民族ダキア人が居住していた。

BC82年、ダキア王ブレビスタス（Burebistas 在位BC82～BC44年）が諸部族を統合してダキア王国を建国。

第6代王デセバルス（Decebalus 在位　87～106年）の時、ローマ領に侵入、ローマにとって脅威となった。
その後、トラヤヌス帝が2度にわたって遠征 (101～102、105～106) 、106年、ダキアをローマ属州とした。




271年、スカンディナビア半島から南下した西ゴート族（Visigoths）がダキア地方に侵入。
国力が衰退していたローマはダキアを放棄した。

その後、フン人やアヴァール人、ブルガール人など多くの異民族がこの地に侵入した。


様々な民族に支配されながらも、14世紀、この地域には、ワラキア公国（1330年）、
モルダヴィア公国（1362年）の2国が並び立つようになった。

しかし、15世紀以降、ワラキア公国（1418年）モルダヴィア公国（1512年）の両国は
オスマン帝国の支配下に入った。




1812年、露土戦争によりオスマン帝国が敗北、モルダヴィアはロシアに併合された。
1918年、第一次大戦後、ロシア帝国が崩壊するとルーマニアに併合された。

1940年、ソ連がモルダヴィアを占領し、モルダヴィア・ソヴィエト社会主義共和国を創設。
1991年、ソ連が崩壊すると、独立を宣言し、国名をモルドバ共和国に変更。
1992年、国連加盟。

噴水ワイン （Wine Fountain）

さすがワイン大国だけあって醸造所入口にはワインの噴水がある。

ミレスチミーナには、ギネス認定されている世界最大の地下ワイン貯蔵庫がある。
貯蔵庫の場所は、地下100ｍという途方もない深さ。

温度は一年中12～14度に保たれ、150万本ものワインが貯蔵されている。

ロシアのプーチン大統領など世界中のワイン愛好家が所有するワインも
ここに保管されているという。

（住所：Milestii Mici, Ialoveni, Republica Moldova, MD-6819）