幻之介世直し帖 1981年(昭和56年) ドラマ傑作選

天下国家を憂い、武士道の退廃を嘆き悲しむ幕府大目付の乾(いぬい)十左衛門(島田正吾)
彼は、幕政改革はもはや力による荒療治しかないと覚悟を決めた。
そこで、乾幻之介(小林旭)をはじめとする四人の男女を呼び寄せ、秘密捜査機関を組織する。
四人は深川の弓茶屋「一文字屋」を拠点として、市民社会の暗部にはびこる巨悪を暴き出す。
小林旭主演による異色のアクション時代劇。
小林は「ハヤブサ」の覆面をして悪漢と戦うという「バットマン」を思わせる出で立ちが面白い。
そのハヤブサの異名通り、目にも止まらぬ早業で、空に舞って敵を切り伏せるなど、
特撮をふんだんに使ったスピーディなアクションが理屈抜きで楽しめる。
とりわけ、衣装がすべて特製で、クサリかたびらまで仕込んであるというシロモノ。
「重くて暑いの何のって」とボヤいてみせる小林だが、年齢と78キロの体重を感じさせない
身軽さは、さすがこの道のベテラン。
聞くところによると、このドラマに備えて、自宅を改造、地下にトレーニング・ジムを作って
体力づくりに励んでいるそうだ。
また、アクション・シーンのために、自衛隊のレスキュー部隊が使っているものなど、
二千万円近い器具を買い込み、迫力のある画面作りに活用しているという。
一方、番組収録中に、小林に怪我でもされたらと、スタッフは気が気でない様子だとか。
(制作)NTV、国際放映(脚本)中村勝行、山浦弘靖、和久田正明、田上雄
(主題歌)小林旭「思いやり」(作詞:なかにし礼、作曲:藤崎良)
(配役)乾幻之介(小林旭)お秀(松尾嘉代)伊平次(長門裕之)捨松(古城和孝)神崎唐十郎(長門勇)
おくみ(芦川よしみ)おるい(松居一代)善六(古今亭朝太)乾十左衛門(島田正吾)
