時間よとまれ   1977年(昭和52年)       ドラマ傑作選

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万年ヒラ刑事・杉山(渥美清)はある夜、ボクシング番組を見るともなく見ていたが、

突然目をむいて画面に飛びついた。

長い間追い続けていた殺人犯(小林桂樹)の顔が客席の中に一瞬の間だが映ったのだ。


15年前、大分県日田市で木材会社の社長と孫娘、そしてお手伝いの三人が惨殺された。

時効まであと10日。杉山は東京へと飛ぶ。タイムリミットは刻々と迫ってくる。


渥美清がコロンボばりの冴えない刑事に扮して、時効寸前の殺人犯に迫るという刑事ドラマ。

本作は、史上初の長編ドラマとして、当時の新聞を賑わした「土曜ワイド劇場」の第一作。




日本ではなぜ「刑事コロンボ」ができないのかという疑問に答えた企画だった。

初めは90分枠だったが、1979年4月から二時間枠に拡大、二時間ドラマの先駆となった。


主演の渥美が演じたのは、犯人逮捕に執念を燃やす、うだつの上がらぬ中年刑事の杉山。

容疑者は、元炭鉱夫だったが、現在は過去を隠して財界の黒幕に成りあがっていた。


とりわけ、容疑者に自白させようと、自宅へ押しかける場面は見せ場で、

渥美は「男はつらいよ」では見せなかった、緊張感たっぷりの芝居で圧倒した。


また、アドリブの名人である渥美には珍しく、全編にわたってセリフをほぼ変えていない。

それだけ脚本を担当した早坂暁のシナリオに惚れこんでいたようだ。



(制作)ANB(全国朝日放送)テレパック(脚本)早坂暁

(配役)杉山刑事(渥美清)桜井刑事(高橋洋子)高瀬刑事(本郷淳)日田警察署長(金井大)

宮城直之(小林桂樹)宮城節子(柳川慶子)サリイ(市原悦子)ストリッパー(恵あい)


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