黄色いトマト 1973年(昭和48年) ドラマ傑作選


舞台は、横浜の繁華街にあるフランス料理店「モンカナ」
コックの春樹(加藤剛)は、絵の勉強にフランスに行ったが、帰国した時は
コックになっていたという変わりダネ。今だに独身。
そんな「モンカナ」に、名前だけは優雅な田舎娘・乙女(江利チエミ)が
ウエイトレスで住み着いた。
なにしろ客が来ると「おめえ、何食うだ」とメニューを突き出し、皿は割る、
ソースはひっくり返すといったそこつさ。
そんな彼女を見るに見かねて、何かと世話を焼くコックの春樹。
そしていつしか二人の間に芽生える恋のムード。
これを見て面白くないのは、春樹に想いを寄せる二人の娘。
店に出入りする大工の娘(大原麗子)と近くのレストランの娘(鮎川いづみ)だ。
ドラマは、黄色いトマトが日差しを浴びて色づくように、ひそかに変身してゆく乙女の姿を
近所の大工・鉄五郎の長女・松江(大原麗子)、そしてレストランの娘・香織(鮎川いづみ)
との「恋のからみ」を交えて描いてゆく。
この「恋のからみ」に割り込んでくるチャッカリ屋の男(杉浦直樹)そして彼らを取り巻く
古き良き時代の人々の人情、愛憎など、様々なエピソードを絡ませて、ドラマは展開する。
言うなれば本作は「田舎出の娘が成功する法」といったものを、恋と笑いと哀しさを交えて
描くドラマともみることができそうだ。
(制作)NET(脚本)松木ひろし
(主題歌)江利チエミ「愛はひそかに」(作詞:山上路夫、作曲:山下毅雄)
(配役)碧川春樹(加藤剛)三条乙女(江利チエミ)大熊鉄五郎(三島雅夫)大熊松江(大原麗子)
香織(鮎川いづみ)今井(杉浦直樹)吉兵衛(十朱久雄)井手(山本紀彦)
