琥珀 2017年(平成29年) ドラマ傑作選

定年間近の刑事・米田(西田敏行)は、喫茶店で偶然手にした小冊子の記事に目を留める。
二十五年前の未解決事件との関連を感じ、富山県魚津市にある喫茶店「琥珀」を訪ねる。
その喫茶店には、どこか哀しげな目をしたマスターの荒井(寺尾聡)がいた。
そこへ港の漁協で働く人妻で、店の唯一の常連客の幸子(鈴木京香)が現れる。
それぞれが抱える過去の傷跡が交差するなか、三人は徐々に交流を深めてゆく。
原作は直木賞作家・浅田次郎の同名小説。脚本はNHK朝ドラ「ちゅらさん」の岡田恵和。
富山県魚津市を舞台に、定年目前の刑事と逃亡中の殺人犯との心理劇を描く。
西田敏行は寺尾聡と同じ作品に出演したことはあるが、一緒に演技するシーンはなかった。
本作で二人は、初コラボとは思えないほど、絶妙な心理合戦を披露している。
鈴木京香が演じる幸子は原作にない、ドラマのオリジナルキャラクターだ。
人妻でありながら訳ありの事情を抱え、マスターの荒井に惹かれるという役どころ。
原作は刑事・米田と殺人逃亡犯・荒井の男二人の物語だが、そこに荒井に想いを寄せる
人妻・幸子を登場させることで、華やかさが増し、ドラマに深みを与えている。
本作は、辛い過去を抱えた人間同士のつかの間の安らぎと、どうしようもない現実が
見事に描かれ、刑事ドラマを超えた異色のヒューマンドラマに仕上がっている。
(制作)TX(テレビ東京)東宝(原作)浅田次郎(脚本)岡田恵和
(配役)米田勝己(西田敏行)荒井敏男(寺尾聡)平井幸子(鈴木京香)萩尾刑事課長(春風亭昇太)依田悟志(工藤阿須加)
敦美(川島海荷)平井武雄(菅原大吉)川俣圭子(須藤温子)民宿「有磯」亭主(志賀広太郎)民宿「有磯」妻(白石珠江)

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