おんなは全力疾走! 1997年(平成9年) ドラマ傑作選
輸入家具を扱う会社を経営していた夫が突然姿をくらまし、会社が倒産したという知らせ。
結婚以来、極めて平和に暮らしていた一美(斉藤慶子)の生活は一変する。
借金返済のために貯金や生命保険はすべて解約。
せっかく手に入れた自宅まで売却して、アパート探しから職探しまで一人で走り回ることに。
やっと警備会社に職を得た一美だったが、なぜか工事現場のガードウーマンをする羽目に。
夫の失踪で、様々な問題に直面した子持ちの主婦が、悩みながらも前向きに生きる姿を描く。
夫の会社が倒産、多額の借金を抱えたまま夫は蒸発。かなり無責任な夫で、普通の主婦なら、
ここでキレて子供と一緒に実家に戻ってしまうところだ。
しかし、主人公の一美は、家族の再生を夢見て、夫の帰りを信じて待ちながら新しい自分を
再発見していこうとする。そんなイマドキ殊勝なヒロインを斉藤慶子が好演している。
この年の7月、斉藤慶子は、かねてから交際していた実業家の木本裕仁氏(46歳)と結婚。
ところが結婚直前になって、木本氏の会社が多額の借金を抱えて倒産。
ドラマと同じような事態となったが、木本氏は誠意を尽くして債権者たちに対応した。
そんな彼の仕事に対する姿勢を見て、斉藤はとことんついていこうと決心したという。
どうやら二人の縁結びに、ドラマが一役買ったようである。
(制作)NHK(脚本)金谷祐子
(主題歌)宇井かおり「ありがとうではじめよう」(作詞:松井五郎、作曲:玉置浩二)
(配役)桜井一美(斉藤慶子)桜井恵介(中本賢)桜井大樹(益田圭太)津野田真木子(高橋ひとみ)
清水藍子(小林千絵)服部光顕(犬塚弘)石原裕一(林隆三)