すずらん 1999年(平成11年) ドラマ傑作選
大正12年(1923年)冬、北海道の明日萌(あしもい)駅に赤ん坊が置き去りにされた。
駅長の常盤次郎(橋爪功)はその子を萌(もえ)と名付け、我が子として育てる。
明日萌(あしもい)は炭鉱の町で活気に溢れていた。
成長した萌(柊瑠美)は、姉の縁談をきっかけに自分の生い立ちを知る。
そして父と姉の幸せを願って家を出るが、孤児院の厳しい生活に耐え切れず脱走する。
ヒロインの名は常盤萌(ときわもえ)、明日萌(あしもい)駅に捨てられていた赤ん坊だ。
駅長(橋爪功)が自分の子供として育てるが「捨て子だ」ということは町中が知っている。
10歳になった萌は、駅長の隠し子だ、といううわさがたっていじめに遭う。
萌は姉の縁談に悪い影響があると、自ら施設に入る。だが、そこでもまたいじめが…。
最近の朝ドラは、ヒロインが「自己実現」をめざして前向きに生きるストーリーが多かった。
今回のように「自己犠牲」や「忍耐」が描かれるのは久々のことだ。
また、年齢に応じて三人の女優がヒロインを演じるなど「おしん」を思い出させる。
物語冒頭の舞台となる明日萌駅は、実は架空の駅で、ロケはJR留萌線の恵比島駅で行われた。
大正から昭和にかけての雰囲気を出そうと、栃木県の真岡鉄道から観光用の蒸気機関車を借り、
駅に列車が到着するシーンなどを収録したという。
(制作)NHK(脚本)清水有生
(配役)常盤萌(柊瑠美/遠野凪子/倍賞千恵子)常盤次郎(橋爪功)橘竜蔵(夏八木勲)二宮勇介(唐渡亮)
日高正憲(前田耕陽)川村とし(中村玉緒)池田しの(山田まりや)鶴廼きよ子(松原智恵子)川本富貴(倍賞美津子)