国名 ブータン王国          
英語 Kingdom of Bhutan  
首都 ティンプー(Thimphu)  
民族 チベット系、ネパール系  
主要言語 ゾンカ語、ネパール語、英語(公用語)  
面積 4万7000km2  
人口 75万8288人(2015推計)  
通貨単位 ニュルタム  
宗教 チベット仏教(74%)ヒンドゥー教(25%)  
主要産業 農業、牧畜、電力  





地理

国土のほぼ全域にヒマラヤ山系が占めるため、地形はきわめて険しい。

北部の高山地帯の標高は7000m以上、最高峰は、ガンカー・プンスム(7570m)
また中国チベット自治区との国境に高峰チョモ・ラーリ(7315m)がある。

主産業は水力発電であり、山岳地帯という地勢を活かし水力発電を行い、その電力を
インドへ輸出して国内の財政を支えている。

農業も盛んであり、国民の60%が農業を営んでいる。
可耕地面積は2%にすぎないが、河川に沿う盆地には肥沃な水田地帯が多い。



作物は、イネのほかオオムギ、コムギ、ソバ、ジャガイモ、雑穀が栽培され、ウシとヤクの牧畜も盛ん。
また1974年以降、外国人観光客を受け入れ、観光業にも力を入れている。


歴史

1616年、チベット系の部族が散在していた未開の地に、ラマ教の高僧ガワン・ナムギャル(Ngawang Namgyal)が移住。
彼は宗教および行政制度の整備を行い、自ら法王に就任、祭政一致の統一国家「ブータン国」を成立させた。
1907年、有力豪族のウゲン・ワンチュク(Ugyen Wangchuck)が初代国王となり、ブータン王国が成立した。

1616年 チベット仏教の高僧が国家を統一し「ブータン国」が成立。
1907年  ブータン王国が成立。ウゲン・ワンチュクが初代国王となる。
2008年 絶対君主制から議会制民主主義を基本とする立憲君主制へ移行した。







新婚旅行で日本を訪れたブータン国王夫妻


2011年11月、ブータンのワンチュク国王が王妃と共に来日。

東日本大震災で被災した東北地方を訪れて祈りを捧げ、被災地の子供たちに温かい
言葉をかける国王夫妻の姿に、多くの日本人が感銘を受けたのは記憶に新しい。

「いかなる国の国民も決してこのような苦難を経験すべきではありません。
しかし、このような不幸からより強く、より大きく立ち上がれる国があるとすれば、
それは日本と日本国民です」

この国王の国会での演説は多くの日本人の心を打ち、勇気づけた。







タクツァン僧院(Paro Taktsang)

山岳国家ブータンを代表する観光地といえば、断崖絶壁に建つタクツァン僧院。
「こんな崖プチにどうやって建てたの?」と思わずにはいられない絶景の僧院だ。

その昔、この国に仏教を伝えたとされる高僧が、虎の背に乗って飛んできて、ここで瞑想した
という伝説から「虎のねぐら」という意味の「タクツァン」という名が付いたという。

チベット仏教の最大の聖地とされるこの僧院には、現在も僧侶が常駐して修行している。
だが、標高3000mの切り立った岩壁に建っているため、観光客がここを訪れるには、山道を
三時間かけて登らなければならない。

もちろん、ここも観光地なので、足腰に自信のない客に対しては、ちゃんとロバが用意されている。