国名 カナダ               
英語 Canada  
首都 オタワ(Ottawa)  
独立年 1867.7(イギリス)  
主要言語 英語,仏語  
面積 998万4670km2  
人口 3562万3680人  
通貨単位 カナダ・ドル  
宗教 キリスト教70%  
主要産業 自動車、石油、機械  








地理

北米大陸の北半を占める、イギリス連邦内の独立国。国土面積はロシアに次ぎ世界第2位。

西部、太平洋岸に沿ってロッキー山脈が走り、その東はグレート・プレーンズの米国からの延長。最高峰はローガン山(5959m)
ローレンシア楯状地には多くの氷河湖がある。北極海諸島、ハドソン湾岸低地は大部分ツンドラで不毛の地。

南東部のセント・ローレンス川流域は、気候も比較的温和で、人口の半数以上が集中。
大西洋岸は低い丘陵地。高緯度にあり、国土の3分の1がツンドラ、3分の1がタイガで、残り3分の1が冷温帯に属する。

住民の構成では、1980年代ころからアジア系やラテン・アメリカ系の移民が急増したため、民族的多様化が著しい。
先住民のインディアンは55万人、イヌイット(エスキモー)は3.6万人。カトリック教徒はフランス系に多く約46%。


耕地は陸地面積の8%以下であるが、西部のグレート・プレーンズを中心とし、世界有数の小麦生産国で、中国などに輸出する。
酪農、リンゴ栽培も発達。毛皮獣の飼育も多い。森林は全国土の46%で、タイガ、太平洋岸地帯を中心にパルプ、新聞用紙を産する。

水産業も盛んで、ニュー・ファンドランド島沖は世界三大漁場の一つ。サケ、タラ、エビ、オヒョウなどの漁獲が多い。
鉱産資源は豊富で、ニッケル、亜鉛の生産額は世界でも上位。銅、鉄、金、鉛、ウラン、プラチナなどもある。

石油輸入国であるが、アルバータ州に莫大なオイルサンドがあり、大規模な開発が行われている。
第2次大戦後、急速な重工業化が行われ、機械、自動車、製紙、製鉄、製油、食品加工などの工業が発達。米国資本の進出が著しい。

1994年には北米自由貿易協定(NAFTA)が発効した。




歴史

4万年前の氷河期、シベリアと北米の間にあるベーリング海峡は地続きであった。

カナダ人の祖先たちは北米に渡り、インディアンやイヌイットなどの先住民となった。

BC1000年、北欧のバイキングがニュー・ファンドランド島に到達し、
住居を構えたものの、定住することはなかった。

1534年、フランス人カルティエがセント・ローレンス川流域を探検。
彼はこの地をカナダと名付け、フランス領とすると宣言した。

フランスに遅れること50年、1583年にイギリスがニュー・ファンドランド島を植民地とした。

植民地の交易の中心を担ったのは、当時ヨーロッパで帽子の材料とされて
需要が高まっていたビーバーの毛皮だった。

1600年、イギリスとフランスによる植民地争奪は熱を帯びる。

1627年、フランスはセント・ローレンス川中流域にヌーヴェル・フランス社
(ニュー・フランス)を創設、植民地経営を開始した。

一方、イギリスも1670年、ハドソン湾にハドソン・ベイ社を創設し、毛皮交易の拠点とした。

1754年、ケベック地方で仏英戦争(7年戦争)が勃発。
この戦いはフランスが敗れ、1763年のパリ条約で、イギリス領カナダ植民地が成立した。

1864年、植民地が連邦を結成してカナダとなり、1867年イギリス連邦カナダ自治領になった。

1931年外交自主権を獲得して完全な独立国となり、1982年新憲法を公布、
国権の最高機関を国会とし、イギリス君主は象徴とされた。


1867年 英領北アメリカ法によりカナダ連邦結成(自治が認められたが、外交権及び憲法改廃権は英国に帰属)
1931年 ウェストミンスター憲章により実質的に独立。カナダの成立




タテゴトアザラシ (Harp Seal)


カナダは、日本の27倍もの面積があるが、人口は3500万人程度だ。

それだけに多くの野生動物が生息する自然の宝庫となっている。

タテゴトアザラシが生息するマドレーヌ島は、
セント・ローレンス湾に浮かぶ小島。

ここは北極から流れ出した流氷が漂着する場所であり、
毎年冬には、数万頭ものアザラシが繁殖に訪れる。

アザラシの出産は、毎年2月下旬頃、氷上でいっせいに行われ、
授乳や生まれたての姿を見ることができる。

だが流氷の上という厳しい自然環境のため、見学者はあらかじめ
ヘリコプターを予約して、現地まで移動することになる。

そのほかロッキー山脈では、ジープに乗ってビッグホーン・シープ
(Bighorn sheep)を見学するツアーがある。

またハドソン湾では、雪上車に乗って、ホッキョクグマの
生息地を訪れるツアーも観光客の人気となっている。

いずれのツアーも料金は高額だが、出会えた時の感動はひとしおだ。