国名 グアテマラ共和国      
英語 Republic of Guatemala  
首都 グアテマラシティ(Guatemala City)  
独立年 1821.9(スペイン)  
主要言語 スペイン語  
面積 10万8890km2  
人口 1546万0732人  
通貨単位 ケツァル  
宗教 カトリック57%、プロテスタント40%  
主要産業 コーヒー豆、砂糖、バナナ  




地理

西と北はメキシコ、北東はベリーズ、南東はホンジュラス、エルサルバドルと国境を接し、
南は太平洋に臨み、東にわずかながらカリブ海の海岸線をもつ。

国土の南半は山がちで、南北二つの山系からなる中央高地がその中核をなす。
南側の山系には中央アメリカの最高峰タフムルコ火山(4220m)をはじめとする火山が多い。

北半はペテン平原と呼ばれる低平な石灰岩台地で、カルスト地形がみられる。

熱帯気候区に属するが、中央高地には垂直気候帯が発達。

北東貿易風の影響下にあるため、風上のカリブ海側は高温多雨で熱帯雨林が繁茂、
風下の太平洋側は雨が少なく疎林、草原が広がる。

11月~4月が乾季。スペイン人来住以前は、マヤ族を中心としたインディオが住み、
マヤ文明が栄えた地であり、今日も住民の約 40%を占める。

また、ラディノと呼ばれるスペイン系白人とインディオの混血も約 60%で、
ほかに白人、黒人がごく少数住む。

宗教はローマ・カトリックが 4分の3を占め、公用語はスペイン語であるが、
通用語として約 20種のインディオの言語がある。

経済的には就業人口の約 40%が農業に従事するが、国民総生産 GNPに占める割合は 25%に満たない。

主作物はコーヒー、サトウキビ、バナナ、綿花で、ほかに国内消費用に
トウモロコシ、マメ類、カボチャなどを栽培する。

各種の鉱物資源に恵まれ、アンチモン、鉄鉱石、鉛、金などを産する。
1980年代初めから石油の開発が進められ、輸出もされている。

工業は 1960~1980年に急速に成長したが、以後は減速。
主要工業は食品、たばこ、繊維、セメントなど。




歴史

かつてマヤ文明の栄えた地であるが、1524年以来スペイン植民地となった。

1821年メキシコ帝国の一部として独立し、1823年中央アメリカ連邦を結成、
1838年単独の共和国として独立した。


1523年 スペインによる征服
1821年 スペインから独立
1823年 中央アメリカ連邦(グアテマラ、エルサルバドル、ホンジュラス、ニカラグア、コスタリカの5か国)を結成
1838年 中央アメリカ連邦より分離、グアテマラ共和国として独立



ティカル遺跡 (Tikal National Park)

北部の都市フローレスから車で2時間、熱帯密林の奥深くに位置するティカル。

この遺跡は、天文学、数学など高度な技術が栄えたマヤ文明の中心地だった。



遺跡の内部に入ると、寺院や石碑が立ち並ぶ大広場(Gran Plaza)がある。
広場の周辺は、うっそうとした木々に覆われている。

東と西には、二つのピラミッド型神殿が、向かい合って立っている。

ジャガー神殿と呼ばれる高さ47mの神殿は、王の墳墓であり、
仮面神殿と呼ばれる高さ38mの神殿は、王妃の墳墓である。

神殿を含む広場一帯は、歴代の王が儀式を行う神聖な空間だった。

広場の中央に立って手をたたくと、周囲の建造物に反響して音が響き渡る。
これは、支配者の声が、民によく伝わるように施された仕組みである。


ティカル遺跡の概況
 
国名 ティカル王国(Tikal Kingdom)
首都 ティカル(Tikal)
主要言語 マヤ語(Mayan languages)
面積 2.6km2
人口 6万人
民族 マヤ人(Maya peoples)
     
宗教 太陽、雨、死といった自然の存在を神とする自然信仰。
太陽はジャガー、雨はヘビ、死はコウモリで象徴された。
主要産業 翡翠、黒曜石、ケツァール鳥の羽根などの交易。
     
地理 グアテマラ北部の都市フローレスの北東120km、熱帯雨林のジャングルに位置。
敷地面積は約2.6km2。最盛期の8世紀には、人口約6万人が暮らしていたと推定。
1979年遺跡を中心とするティカル国立公園が、世界遺産の複合遺産に登録された。
     
歴史 ティカルにマヤ人の集落ができたのは、紀元前800年にさかのぼる。
1世紀には大都市に発展し、多くのピラミッド神殿が作られた。
ティカルの地はカリブ海とウスマシンタ川を結ぶ交通の要地であり、
翡翠や黒曜石などの交易が行われ栄えていた。
     
だが繁栄を誇ったティカルは、9世紀に一斉に姿を消し、
ジャングルの中で長い眠りについてしまった。
疫病、自然災害等、様々な原因が考えられているが、
その理由は今だに解明されていない。