国名 | ホンジュラス共和国 | ||||
英語 | Republic of Honduras | ||||
首都 | テグシガルパ(Tegucigalpa) | ||||
独立年 | 1821.9(スペイン) | ||||
主要言語 | スペイン語 | ||||
面積 | 11万2090km2 | ||||
人口 | 903万8741人 | ||||
通貨単位 | レンピラ | ||||
宗教 | カトリック63%、プロテスタント23% | ||||
主要産業 | コーヒー豆、衣類、えび |
地理
北西はグアテマラ、南西はエルサルバドル、南東はニカラグアと国境を接し、
北はカリブ海、南は太平洋のフォンセカ湾に面する。
国土の4分の3以上は山地で、低地は沿岸部といくつかの河谷に見られるにすぎない。
海岸沿いにはカラタスカ湖をはじめとする潟湖や湿地帯が多い。
主要河川はウルア川、アグアン川、パトゥカ川、ココ川など。
概して高温多雨の熱帯気候に属するが、内陸部の山地は温帯夏雨型の気候を示す。
紀元前より人が住み、西部には古代のマヤ文明に属するコパン遺跡が残っている。
現在マヤ族の血を引く純粋なインディオはごく少数で、住民の大半はメスティーソと呼ばれる
スペイン人とインディオの混血である。公用語はスペイン語。
基本的に農業国で、バナナ、コーヒー、砂糖、木材、食肉、タバコ、綿花などの
農林産物が輸出総額の約 70%を占める。
ほかにおもに国内消費用としてトウモロコシ、豆類、イネなどが栽培される。
エビなどの漁業も盛ん。
鉱物資源は豊富で、銀、鉛、亜鉛は重要な輸出品となっているが、その他は大部分が未開発。
工業は北西部のサン・ペドロ・スーラを中心に発展しつつあるが、小規模な食品加工、家具、織物、
セメント、化学、ゴムなどの工業にとどまる。
歴史
かつてマヤ文明の栄えた地であるが、1520年スペイン植民地となった。
1821年メキシコ帝国の一部として独立し、1823年中央アメリカ連邦を結成、
1838年単独の共和国として独立した。
1520年 | スペインによる征服 |
1821年 | スペインから独立 |
1823年 | 中央アメリカ連邦(グアテマラ、エルサルバドル、ホンジュラス、ニカラグア、コスタリカの5か国)を結成 |
1838年 | 中央アメリカ連邦より分離、ホンジュラス共和国として独立 |
コパン遺跡 (Copan ruins)
西部の都市コパン・ルイナスから車で1時間、コパン川流域に位置するコパン遺跡
この遺跡は、マヤ遺跡の中でも際立った芸術性をみせる「高浮彫」彫刻に特徴がある。
高浮彫(high relief)とは、アテネのパルテノン神殿などに代表される
立体感を強調した彫刻の技法である。
このコパン王朝最盛期の第13代ウサギ王の石碑は、王が世界樹に模して刻まれており、
神々に代わり王が宇宙を支えると言う、王の神格化を表すものとされている。
またコパン遺跡では、コンゴウインコは神聖な鳥であり、神殿の装飾のあちこちに
コンゴウインコの像が刻まれている。
メキシコからホンジュラスに至る広大な地域を版図とするマヤ文明の各都市では、
王の姿や事績を刻んだ石の彫刻やモニュメントがよく作られた。
その多くは、石板に浅く浮き彫りがなされているが、コパンの石碑は、より写実的、
より精緻な技法を用いて彫刻が施されている。
これほど技術的、文化的に洗練された彫刻群を残すマヤ遺跡は、他にはほとんどなく、
数多いマヤの遺跡の中でも稀有な存在と言える。
またコパン遺跡の石碑や神殿には、おびただしい数のマヤ象形文字が刻まれており、
これらの研究により、マヤ文字の解読が急速に進むようになった。
近くの都市コパン・ルイナスには、マヤ考古学博物館があり、遺跡から出土した
石碑や装飾品、マヤ文字のレプリカなどが展示されている。
また展示品は、パネルを使って中米の各マヤ遺跡を比較しながら図示されているので
大変興味深く参考になる。
(住所:Copan ruins, Copan, Honduras)