国名 東ティモール民主共和国          
英語 Democratic Republic of Timor-Leste  
首都 ディリ(Dili)  
独立年 2002年5月(インドネシア)  
民族 メラネシア系  
主要言語 テトゥン語、ポルトガル語(公用語)  
面積 1万5007km2  
人口 129万1358人(2015推計)  
通貨単位 米ドル(USD)  
宗教 カトリック(99.1%)  
主要産業 農業、コーヒー豆、繊維業  




地理

ティモール島の東半分とアタウロ島、ジャコ島、および飛び地のオエクシ地区で構成される。
起伏の激しい地形で、タタマイラウ山(Tatamailau 2986m)がそびえる。

気候は乾燥した熱帯性気候で、降雨量は中程度。
山岳地帯はビャクダン(白檀)の木に覆われ、低地は低木や草が茂る。

ココヤシやユーカリの木も生育する。
温泉も湧出し、山を水源とする河川が数多く流れている。

有袋動物の一種であるクスクス(Cuscus)のほか、サル、シカ、オオジャコウネコ、
ヘビ、ワニなどの野生生物が生息している。



住民の大部分はメラネシア系。ほかにもパプア系、マレー系、ポリネシア系、中国系がいる。
キリスト教徒(カトリック)が大半を占める。

方言も含め約 40の言語が使用され、その代表的なものはテトゥン語(Tetum)である。

経済の中心は農業で、主要作物はコプラ(Copra)、コーヒー、綿、米、コムギ、タバコ、
羊毛、ジャガイモ、トウモロコシなど。
石鹸、香水、加工食品、化学薬品、機械製品なども生産され、コーヒー豆の加工も行なわれる。
工芸品としては陶器、木彫、象牙彫などがある。

北東岸に平行して道路が走り、ディリ、マナトゥト、トゥトゥアラ、といった都市を結んでいる。

飛び地オエクシ地区には貴重なビャクダンやココヤシの林があり、米が栽培されている。
中心都市パンテ・マカッサルには港と空港がある。

沖に浮かぶ丘陵状の島アタウロ島ではおもに漁業が営まれ、空港も設置されている。通貨は米ドル。




歴史

1515年、メラネシア系部族の小王国が分立していたティモール島にポルトガル人が渡来、植民地とした。
1974年、ポルトガルの主権放棄後、1976年、インドネシアに併合された。
2002年、大統領選挙を実施、5月に正式に独立した。

1515年 ティモール島がポルトガルの植民地となる。
1976年  インドネシアの27番目の州として併合される。
2002年 5月20日、インドネシアから独立。東ティモール民主共和国 成立。






ワニから生まれたティモール島


東ティモールの海岸には、野生のワニが多く生息し、毎年何人もの人間がワニに噛まれる
という事件が発生している。だが東ティモール人は、決してワニを殺さない。

これはティモール島はワニが固まってできたという伝説があるために、島の人々はワニは
特別な力がある神聖な存在だと考えているためだ。

そういえば、島の形がなんとなくワニの頭に見える気もする。
島には「悪いことをするとワニに食べられてしまう」ということわざもあるほどだ。