十五夜


お盆が過ぎ、時折り聞こえてくる虫の音に夏の終わりを惜しみつつ、日ごとに優しくなる日差しに秋の訪れを感じる今日この頃。


秋と言えばお月見ですね。



月と言えば思い出される「かぐや姫」のお話や、「お餅をつく月の兎」など月に関するお話はいろいろあります。


お月見は中国が発祥の地のようですが、日本に伝わったのは平安時代。

中国では月餅を食べていましたが、日本に来ると月見団子に変わってしまいました。


旧暦の七月を初秋・八月を仲秋・九月を晩秋と呼び、満月の夜に月見の宴をするのが習わしでした。

この季節は温度が急に下がる為、空気が澄んで月が最もきれいに見えます。


旧暦の八月十五日の夜を「十五夜」と言い、「仲秋の名月」として賞でるようになりました。

縁側に、おだんごと秋の七草(すすき)、里芋、果物をお供えします。

秋の実りに感謝して、秋を感じてみましょう。



<秋の七草>

@ 萩(はぎ)  A 尾花(おばな)  B 葛(くず)  C 撫子(なでしこ)  D 女郎花(おみなえし)  E 藤袴(ふじばかま)  F 桔梗(ききょう)


    萩(はぎ)

6月から10月頃に開花するマメ科の落葉低木。

萩(はぎ)は、秋を代表する花。

お彼岸にお供えする「おはぎ」の由来にもなっています。
 
 
       
    尾花(おばな)

9月から11月頃に開花するイネ科の多年草。

尾花(おばな)は「すすき」のこと。

すすきの穂が動物の尾に似ていることから、名付けられました。
 
       
    葛(くず)

8月から9月頃に開花するマメ科の多年草。

葛(くず)は、古くから日本人の生活に欠かせない植物。

葛の根を乾燥させた「葛根(かっこん)」は漢方薬にも

使用されています。
 
 
       
    撫子(なでしこ)

5月から9月頃に開花するナデシコ科の多年草。

撫子(なでしこ)は、美しい日本女性「大和撫子」でもおなじみ。

清楚で可憐な淡紅色の花を咲かせます。
 
 
       
    女郎花(おみなえし)

8月から10月頃に開花するオミナエシ科の多年草。

女郎花(おみなえし)も、優雅で美しい花として古くから

人々に親しまれています。
 
       
    藤袴(ふじばかま)

8月から9月頃に開花するキク科の多年草。

藤袴(ふじばかま)は、その香りの良さから、湯に入れたり

洗髪などに使われたほか、薬草としても活用されてきました。
 
       
    桔梗(ききょう)

6月から9月頃に開花するキキョウ科の多年草。

桔梗(ききょう)は、その美しさから家紋にも用いられた花。

かつては喉の薬としても使われ、人々の生活によりそってきました。