12月21日 ローマの休日 (Roman Holiday) 1953年 (昭和28年)
ヨーロッパを訪問中のアン王女は、不自由な暮らしに飽き飽きしていた。
自由に街をあるいてみたいと、こっそり大使館を抜け出した。
しかし少しの時間の気晴らしのつもりが、抜け出す前に注射された睡眠薬のせいで、街のベンチで寝てしまう。
そこへ偶然通りかかった新聞記者のジョーは、仕方なく自宅で寝かすことにするが、
彼女の正体を知った彼は、特ダネを得る為にローマ見物に同行する。
やがて二人の間に恋が芽生えるが、切ない別れが二人を待ち受ける。
あの感動のラストシーン。
ジョーは、アン王女の瞳にあふれる無言の愛と感謝を受け止め、それに応える。精一杯の思いをその視線に託して。
二人のつかの間の恋をローマの風光の中でロマンチックに描いたウイリアム・ワイラー監督の名作。
オードリーは、このデビュー作で、第26回アカデミー主演女優賞を受賞。
彼女の登場は、それまでグラマーが美徳とされたハリウッドの女優観を一変させ、同性からも愛される新たなヒロイン像を生み出した。
だがこの受賞は、これからはじまるオードリー旋風のほんの序曲にすぎなかった。
ローマの休日(Roman Holiday)1953年(米、Paramount)1954年日本公開
監督:ウィリアム・ワイラー(William Wyler)
出演:グレゴリー・ペック(Gregory Peck)ジョー、オードリー・ヘプバーン(Audrey Hepburn)アン王女
「ローマの休日」 オーディション