アン・バンクロフト(Anne Bancroft)
生年月日 : 1931/09/17
出身地 : アメリカ/ニューヨーク
没年 : 2005/06/06
1952年、マリリン・モンロー主演のサスペンス「ノックは無用」で、酒場の女歌手役で映画デビュー。
数本の映画に出演したが、ハリウッドでは役に恵まれず、ニューヨークに戻って舞台女優として再出発。
1959年、舞台「奇跡の人」で、ヘレン・ケラーを育てたアン・サリバン役を演じて、一躍注目を浴びる。
1962年「奇跡の人」の映画化で、同役を務め、アカデミー主演女優賞を受賞、トップスターの座を獲得。
その後も「女が愛情に渇くとき 1964」「荒野の女たち 1966」などの話題作に主演し、演技派女優として活躍。
1967年「卒業」では、ダスティン・ホフマンを誘惑する有閑マダムを演じて、妖艶な大女優振りを披露している。
代表作品
奇跡の人(The Miracle Worker)1962年(米) 生後19ケ月で、熱病により目が見えず、耳も聞こえず、言葉も喋れなくなってしまったヘレン。 両親の献身的な行動にも関わらず、ヘレンを受け容れてくれる学校はなかった。 ヘレンが7歳になった時、自身も障害を克服したアン・サリバンが家庭教師としてやってくる。 三重苦の凶暴な少女と、過酷な境遇を背負い生きてきた二十歳の家庭教師の壮絶な闘いを描いた物語。 サリバンのヘレンに対する厳しさは、徹底していた。一切の甘えを許さず、妥協もしない。 それはサリバン自身、みずからの身体と心で学んできたことだったからである。 サリバンは幼少の頃、目の病気で視力を失う。だが大変な努力と訓練により視力をある程度回復できた。 目の前のヘレンは、境遇や障害の程度こそ違え、かつてのサリバン自身でもあったのだ。 本作は、主演二人の圧倒的な名演技が見どころで、その火花散る絡み合いは最後まで目が離せない。 (監督)アーサー・ペン(Arthur Penn) (出演)アン・バンクロフト(Anne Bancroft)パティ・デューク(Patty Duke) |
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卒業(The Graduate)1967年(米) 将来を嘱望されたベン(ホフマン)は、父親の仕事上のパートナー、ミセス・ロビンソンと不倫してしまう。 ところが彼は、彼女の娘エレンを好きになる。彼はエレンに、母親との情事を思い切って打ち明けたのだが、 エレンへの愛は、更につのるばかりだった。 本作が公開された1967年は、ベトナム戦争が泥沼化し、国内外で反戦運動が大きな高まりとなっていた時期である。 その中で本作は、式場から花嫁を奪う衝撃的なシーンが話題になった。主人公ベンは、結婚式に殴り込みをかけ、 花嫁の父親や列席者を殴り倒し、止めようと駆け寄った人たちに、教会の大きな木の十字架を振り回す。 そして彼は花嫁を奪い取り、家族と新郎を置き去りにして教会から逃げ出してしまうのである。だがこの主人公の 人物設定は、アメリカの国家そのものを暗示している。彼の行為は非道そのもので、全く正義というものがない。 正に戦争には正義がなかったように。無軌道な若者の姿を通じて、現体制を痛烈に風刺した反戦映画の傑作である。 (監督)マイク・ニコルズ(Mike Nichols)(出演)ダスティン・ホフマン(Dustin Hoffman) アン・バンクロフト(Anne Bancroft)キャサリン・ロス(Katharine Ross) |
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ノックは無用(Don't Bother to Knock)1952年
ゴールデン・コンドルの秘宝(Treasure of the Golden Condor)1953年
ゴリラの復讐(Gorilla at Large)1954年
ディミトリアスと闘士(Demetrius and the Gladiators)1954年
七人の脱走兵(The Raid)1955年
紐育秘密結社(New York Confidential)1955年
シャロン砦(The Last Frontier)1955年
夕暮れのとき(Nightfall)1957年
奇跡の人(The Miracle Worker)1962年(アカデミー主演女優賞)
女が愛情に渇くとき(The Pumpkin Eater)1964年(カンヌ国際映画祭女優賞)
いのちの紐(The Slender Thread)1965年
荒野の女たち(7 Women)1966年
卒業(The Graduate)1967年
戦争と冒険(Young Winston)1972年
二番街の囚人(The Prisoner of Second Avenue)1975年
ヒンデンブルグ(The Hindenburg)1975年
リップスティック(Lipstick)1976年
メル・ブルックスのサイレント・ムービー(Silent Movie)1976年
愛と喝采の日々(The Turning Point)1977年
愛と食欲の日々(fatso)1980年
エレファント・マン(The Elephant Man)1980年
メル・ブルックスの大脱走(To Be or Not To Be)1983年
ガルボトーク/夢のつづきは夢…(Garbo Talks)1984年
アグネス(Agnes of God)1985年
チャーリング・クロス街84番地(英語版)(84 Charing Cross Road)1986年
トーチソング・トリロジー(Torch Song Trilogy)1988年
ハリウッド夢、夢物語(Bert Rigby, You're a Fool')1989年
ハネムーン・イン・ベガス(Honeymoon in Vegas)1992年
ラブ・ポーションNo.9(Love Potion No. 9)1992年
アサシン(Point of No Return)1993年
冷たい月を抱く女(Malice)1993年
心のままに(Mr. Jones)1993年
キルトに綴る愛(How to Make an American Quilt)1995年
ホーム・フォー・ザ・ホリデイ(Home for the Hplidays)1995年
レスリー・ニールセンのドラキュラ(Dracula: Dead and Loving It)1995年
心の指紋(The Sunchaser)1996年
G.I.ジェーン(G.I. Jane)1997年
大いなる遺産(Great Expectations)1998年
僕たちのアナ・バナナ(Keeping the Faith)2000年
真夜中の銃声(Up at the Villa)2000年
ハートブレイカー(Heartbreakers)2001年