不思議の国のアリス

ダスティン・ホフマン（Dustin Hoffman）

生年月日： 1937/08/08
出身地：アメリカ／ロサンゼルス

1958年、ニューヨークの演劇学校で学び、1961年、ブロードウェイで初舞台を踏む。
1967年、アーサー・ヒラー監督の「The Tiger Makes Out」で映画デビュー。

同年、マイク・ニコルズ監督の「卒業」で主演。年上の人妻と、その娘である女子学生との間で
揺れ動く無垢な大学生を絶妙に演じ、ニューシネマ時代の若手スターとして一躍注目を浴びる。

その後も「小さな巨人 1970」「わらの犬 1971」「パピヨン 1973」「大統領の陰謀 1976」
などの名作に出演、俳優としての地位をゆるぎないものにした。

1979年、ロバート・ベントン監督の「クレイマー、クレイマー」でアカデミー主演男優賞に輝いた。

代表作品

			卒業（The Graduate）1967年（米）将来を嘱望されたベン（ホフマン）は、父親の仕事上のパートナー、ミセス・ロビンソンと不倫してしまう。ところが彼は、彼女の娘エレンを好きになる。彼はエレンに、母親との情事を思い切って打ち明けたのだが、エレンへの愛は、更につのるばかりだった。本作が公開された1967年は、ベトナム戦争が泥沼化し、国内外で反戦運動が大きな高まりとなっていた時期である。その中で本作は、式場から花嫁を奪う衝撃的なシーンが話題になった。主人公ベンは、結婚式に殴り込みをかけ、花嫁の父親や列席者を殴り倒し、止めようと駆け寄った人たちに、教会の大きな木の十字架を振り回す。そして彼は花嫁を奪い取り、家族と新郎を置き去りにして教会から逃げ出してしまうのである。だがこの主人公の人物設定は、アメリカの国家そのものを暗示している。彼の行為は非道そのもので、全く正義というものがない。正に戦争には正義がなかったように。無軌道な若者の姿を通じて、現体制を痛烈に風刺した反戦映画の傑作である。（監督）マイク・ニコルズ（Mike Nichols）（出演）ダスティン・ホフマン（Dustin Hoffman）アン・バンクロフト（Anne Bancroft）キャサリン・ロス（Katharine Ross）

	The Sound of Silence （Simon & Garfunkel）


			パピヨン（PAPILLON）1973年（仏）胸に蝶の入墨があるパピヨン（マックィーン）は、無実の罪で終身刑を言い渡され、仏領ギアナの監獄へ送られた。監獄では脱走すると独房二年、二度目は五年が追加される。最初は川へ飛び込み逃亡を図るが失敗、独房の劣悪な環境で二年間を堪え忍び、監獄に戻ってきたパピヨンは、再び脱獄を敢行して捕えられ、五年後、脱走不可能な悪魔島へ送り込まれてしまう。ダスティン・ホフマンは、マックィーン扮するパピヨンの相棒ドガを演じている。無鉄砲なパピヨンに対して、ドガは頭が切れるが、体力がなく度胸もない。そんな二人のキャラクターが対照的に描かれている。（監督）フランクリン・Ｊ・シャフナー（FRANKLIN J.SCHAFFNER）（出演）スティーヴ・マックイーン（STEVE McQUEEN）ダスティン・ホフマン（DUSTIN HOFFMAN）


			クレイマー、クレイマー（Kramer vs. Kramer）1979年（米）アカデミー最優秀作品賞仕事一途の夫・テッド（ホフマン）に愛想を尽かして家出した妻・ジョアンナ。その翌日からテッドは七歳の息子を抱え、仕事と家庭の両立に大奮闘。数々の失敗を乗り越えて父と子の間に深い絆が生まれた頃、ジョアンナが突然養育権を訴えてくる。裁判の結果、子供は妻に引き取られることになるが…。仕事一筋の夫で何が悪いと思ったが、離婚した妻に言わせれば、自分の事しか考えていない仕事の虫だという。その後、夫は家庭の大事さに気づき、すっかりいいパパになっただけに、離婚はかえってプラスだったようだ。映画は大ヒットし、社会現象になったが、離婚が急増するというオマケもついた。（監督）ロバート・ベントン（Robert Benton）（出演）ダスティン・ホフマン（Dustin Hoffman）メリル・ストリープ（Meryl Streep）ジャスティン・ヘンリー（Justin Henry）

The Tiger Makes Out　1967年　
卒業（The Graduate）1967年
ダスティン・ホフマンの100万$大捜査線（Madigan's Millions）1968年
真夜中のカーボーイ（Midnight Cowboy）1969年
ジョンとメリー（John and Mary）1969年
小さな巨人（Little Big Man）1970年
わらの犬（Straw Dogs）1971年
アルフレード、アルフレード（Alfredo,Alfredo）1972年
パピヨン（Papillon）1973年
レニー・ブルース（Lenny）1974年
大統領の陰謀（All the President's Men）1976年
マラソンマン（Marathon Man）1976年
ストレート・タイム（Straight Time）1978年
アガサ愛の失踪事件（Agatha）1979年
クレイマー、クレイマー（Kramer vs. Kramer）1979年（アカデミー主演男優賞）
トッツィー（Tootsie）1982年
イシュタール（Ishtar）1987年
レインマン（Rain Man）1988年（アカデミー主演男優賞）
ファミリービジネス（Family Business）1989年
ディック・トレイシー（Dick Tracy）1990年
ビリー・バスゲイト（Billy Bathgate）1991年
フック（Hook）1991年
靴をなくした天使（Hero）1992年
アウトブレイク（Outbreak）1995年
アメリカン・バッファロー（American Buffalo）1996年
スリーパーズ（Sleepers）1996年
マッド・シティ（Mad City）1997年
ウワサの真相/ワグ・ザ・ドッグ（Wag the Dog）1997年
スフィア（Sphere）1998年
ジャンヌ・ダルク（Jean of Arc）1999年
ムーンライト・マイル（Moonlight Mile）2002年
コンフィデンス（Confidence）2003年
ニューオーリンズ・トライアル（Runaway Jury）2003年
ネバーランド（Finding Neverland）2004年
ハッカビーズ（I Love Huckabees）2004年
ミート・ザ・ペアレンツ2（Meet the Fockers）2004年
パフュームある人殺しの物語（Perfume～The Story of a Murderer）2006年
主人公は僕だった（Stranger Than Fiction）2006年
マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋（Mr. Magorium's Wonder Emporium）2007年
新しい人生のはじめかた（Last Chance Harvey）2008年
バーニーズ・バージョンローマと共に（Barney's Version）2010年
ミート・ザ・ペアレンツ3（Little Fockers）2010年
シェフ三ツ星フードトラック始めました（Chef）2014年
靴職人と魔法のミシン（The Cobbler）2014年
ボーイ・ソプラノただひとつの歌声（Boychoir）2014年
疑惑のチャンピオン（The Program）2015年
マイヤーウィッツ家の人々（The Meyerowitz Stories）2017年

			卒業（The Graduate）1967年（米）将来を嘱望されたベン（ホフマン）は、父親の仕事上のパートナー、ミセス・ロビンソンと不倫してしまう。ところが彼は、彼女の娘エレンを好きになる。彼はエレンに、母親との情事を思い切って打ち明けたのだが、エレンへの愛は、更につのるばかりだった。本作が公開された1967年は、ベトナム戦争が泥沼化し、国内外で反戦運動が大きな高まりとなっていた時期である。その中で本作は、式場から花嫁を奪う衝撃的なシーンが話題になった。主人公ベンは、結婚式に殴り込みをかけ、花嫁の父親や列席者を殴り倒し、止めようと駆け寄った人たちに、教会の大きな木の十字架を振り回す。そして彼は花嫁を奪い取り、家族と新郎を置き去りにして教会から逃げ出してしまうのである。だがこの主人公の人物設定は、アメリカの国家そのものを暗示している。彼の行為は非道そのもので、全く正義というものがない。正に戦争には正義がなかったように。無軌道な若者の姿を通じて、現体制を痛烈に風刺した反戦映画の傑作である。（監督）マイク・ニコルズ（Mike Nichols）（出演）ダスティン・ホフマン（Dustin Hoffman）アン・バンクロフト（Anne Bancroft）キャサリン・ロス（Katharine Ross）

	The Sound of Silence （Simon & Garfunkel）


			パピヨン（PAPILLON）1973年（仏）胸に蝶の入墨があるパピヨン（マックィーン）は、無実の罪で終身刑を言い渡され、仏領ギアナの監獄へ送られた。監獄では脱走すると独房二年、二度目は五年が追加される。最初は川へ飛び込み逃亡を図るが失敗、独房の劣悪な環境で二年間を堪え忍び、監獄に戻ってきたパピヨンは、再び脱獄を敢行して捕えられ、五年後、脱走不可能な悪魔島へ送り込まれてしまう。ダスティン・ホフマンは、マックィーン扮するパピヨンの相棒ドガを演じている。無鉄砲なパピヨンに対して、ドガは頭が切れるが、体力がなく度胸もない。そんな二人のキャラクターが対照的に描かれている。（監督）フランクリン・Ｊ・シャフナー（FRANKLIN J.SCHAFFNER）（出演）スティーヴ・マックイーン（STEVE McQUEEN）ダスティン・ホフマン（DUSTIN HOFFMAN）


			クレイマー、クレイマー（Kramer vs. Kramer）1979年（米）アカデミー最優秀作品賞仕事一途の夫・テッド（ホフマン）に愛想を尽かして家出した妻・ジョアンナ。その翌日からテッドは七歳の息子を抱え、仕事と家庭の両立に大奮闘。数々の失敗を乗り越えて父と子の間に深い絆が生まれた頃、ジョアンナが突然養育権を訴えてくる。裁判の結果、子供は妻に引き取られることになるが…。仕事一筋の夫で何が悪いと思ったが、離婚した妻に言わせれば、自分の事しか考えていない仕事の虫だという。その後、夫は家庭の大事さに気づき、すっかりいいパパになっただけに、離婚はかえってプラスだったようだ。映画は大ヒットし、社会現象になったが、離婚が急増するというオマケもついた。（監督）ロバート・ベントン（Robert Benton）（出演）ダスティン・ホフマン（Dustin Hoffman）メリル・ストリープ（Meryl Streep）ジャスティン・ヘンリー（Justin Henry）