ジャネット・マクドナルド(Jeanette MacDonald)

生年月日 : 1903/06/18
出身地 : アメリカ/ペンシルベニア州
没年 : 1965/01/14

1919年からブロードウェイのコーラスガールとして舞台経験を積む。

1929年、パラマウントと契約、エルンスト・ルビッチ監督の「ラヴ・パレード」で主役として映画デビュー。
華麗な美貌とコケティッシュな美声で一躍大スターの仲間入りをする。

その後も「今晩は愛して頂戴ナ 1932」「メリィ・ウィドウ 1934」「桑港 1936」などの話題作に次々と出演。

ミュージカル女優として不動の人気を占めていたが、1949年「山荘物語」を最後に映画界を引退、
その後はレコーディング・舞台出演・テレビ出演等で活動を継続した。




代表作品

      ラヴ・パレード(The Love Parade)1929年(米)

ヨーロッパの小国シルヴァニアは平和だったが、たった一つだけ悩みがある。それは、ルイズ女王がいまだ独身
ということだった。あるとき、パリに派遣されていた色男のアルフレッド伯爵(シュヴァリエ)が帰国する。

派遣先での火遊びが発覚した彼は、帰国後にお咎めを受けるはずが、ルイズ女王の心を射止めて結婚。
だが、夫であっても国王としての権限がない不満から、妻にソッポを向くようになり…。

エルンスト・ルビッチ監督の軽妙なシネ・オペレッタ。独り身の女王とプレイボーイの伯爵との恋模様を描く。
J・マクドナルドがソプラノの美声を、シュヴァリエがシャンソンふうの独特の歌声を披露している。
この後も二人の共演作品が続き、のちの「アステア&ロジャース」など定番のスター・コンビによるミュージカル
映画のさきがけとなった。

(監督)エルンスト・ルビッチ(Ernst Lubitsch)
(出演)モーリス・シュヴァリエ(Maurice Chevalier)ジャネット・マクドナルド(Jeanette MacDonald)
 
       
       
    メリィ・ウィドウ(THE MERRY WIDOW) 1934年(米)

ヨーロッパのとある小国。国の資産の半分以上を所有する富豪の未亡人が、パリへ亡命しようとする。
国家の破産を阻止するために、プレイボーイの大尉に白羽の矢が立って…。

レハール作曲の有名なオペレッタの映画化。大富豪の未亡人とイケメンの大尉との恋の駆け引きを描く。
シュヴァリエ&マクドナルドのお洒落でウイットに富んだ台詞のやり取り、そして見事な歌が見どころ。

ミュージカルはストーリーや音楽の良さも大切だが、主役を演じるスター歌手の魅力的な個性、持ち味が
さらに大切なことをこの映画は物語っている。

(監督)エルンスト・ルビッチ(Ernst Lubitsch)
(出演)モーリス・シュヴァリエ(Maurice Chevalier)ジャネット・マクドナルド(Jeanette MacDonald)
 
       
                                  The Merry Widow (Sumi Jo & Dmitri Hvorostovsky)   
       
  Lippen schweigen, ’s flüstern Geigen Hab mich lieb!
All die Schritte sagen bitte, hab mich lieb!
Jeder Druck der Hände deutlich mir’s beschrieb
Er sagt klar, ’s ist wahr, ’s ist wahr, Du hast mich lieb!

Bei jedem Walzerschnitt Tanzt auch die Seele mit,
Da hüpft das Herzchen klein, Es klopft und pocht: Sei mein! Sei mein!
Und der Mund, der spricht kein Wort, Doch tönt es fort und immerfort:
Ich hab‘ dich ja so lieb, ich hab‘ dich lieb!

Jeder Druck der Hände Deutlich mir’s beschrieb…
Er sagt klar, ’s ist wahr, ’s ist wahr, Du hast mich lieb!
 
  しらかばうつした水に  みどりのそよ風あまく

夢を誘うあの調べ  湖こえて流れる


赤くそめた山のかなた  若き日の思い出なつかし

ふるさとの山遠くこだまして  友の声がきこえる


夢を誘うあの調べ  湖こえて流れる
       
       
    桑港(サンフランシスコ San Francisco)1936年(米)

サンフランシスコで高級酒場を経営するブラッキー(ゲーブル)は、素晴らしい歌声を持つ美人歌手
メアリー(マクドナルド)を雇い入れる。だが、堅気の彼女は粗野なブラッキーの愛を受け付けない。

ある日メアリーは、街の教会のマリン神父(トレイシー)から、かつてブラッキーが教会のために
高価なオルガンを寄付したことを聞かされる。彼女は、ブラッキーの意外な側面を知るのだった。

ゲーブル演じる酒場の主人ブラッキーは、見た目は男らしい大人の男なのだが、店で雇うことになった
メアリーをいやらしい目つきで値踏みするかのように見つめる。彼は自信家なのだが、内面は繊細で、
自分の弱さをなかなか見せないところもある。だからかえって虚勢を張って、尊大に振舞ったりする。

三年後の「風と共に去りぬ」の主人公レットバトラーそのままの個性が画面いっぱいに炸裂している。
マーガレット・ミッチェルが、ゲーブルを念頭に置いて執筆したというが、それも頷ける作品である。

(監督)W・S・ヴァン・ダイク(W. S. Van Dyke)(出演)クラーク・ゲーブル(Clark Gable)
ジャネット・マクドナルド(Jeanette MacDonald)スペンサー・トレイシー(Spencer Tracy)
 
       

ラヴ・パレード(The Love Parade)1929年
放浪の王者(The Vagabond King)1930年
極楽島満員(Let's Go Native)1930年
モンテ・カルロ(Monte Carlo )1930年
魅惑を賭けて(The Lottery Bride)1930年
盗まれた接吻(Oh, for a Man )1930年
女に賭けるな(Don't Bet on Women )1931年
アナベル情事(Annabelle's Affairs)1931年
君とひととき(One Hour with You)1932年
今晩は愛して頂戴ナ(Love Me Tonight )1932年
猫と提琴(The Cat and the Fiddle)1934年
メリィ・ウィドウ(The Merry Widow)1934年
浮かれ姫君(Naughty Marietta)1935年
ローズ・マリイ(Rose Marie)1936年
桑港(San Francisco)1936年
君若き頃(Maytime )1937年
歌ふ密使(The Firefly)1937年
ポルカの歌姫(The Girl of the Golden West )1938年
Sweethearts 1938年
ブロードウェイ・セレナーデ(Broadway Serenade)1939年
ニュウ・ムウン(New Moon)1940年
Bitter Sweet 1940年
Smilin' Through 1941年
I Married an Angel 1942年
Cairo 1942年
Follow the Boys 1944年
Three Daring Daughters 1948年
山荘物語(The Sun Comes Up)1949年