山村美紗サスペンス 赤い霊柩車 1992年(平成4年) ドラマ傑作選
石原明子(片平なぎさ)は、父親の家業の「石原葬儀社」を継いだ女社長である。
社員は、専務の秋山(大村崑)と事務員の良恵(山村紅葉)だけという零細企業だ。
ある日、京北大学の小笠原教授夫人が急死したからと葬儀の依頼があった。
亡くなった夫人は、流感で寝込んでいたのだが、直接の死因は心不全だという。
だが明子は、夫人の首筋にうっすらと死斑が見えるのが気になる。
不審に思った明子の連絡によって、京都府警の狩矢警部(若林豪)が動き出す。
しかし、夫人が寝ていた場所は完全な密室だった
1990年「新潮社」から出版された山村美紗の推理小説「葬儀屋探偵明子シリーズ」のドラマ化。
明子の父親は、京都でタクシー会社と葬儀社を経営しており、特に葬儀社は儲かっていた。
明子は、東京の大学を卒業し、ゆくゆくは同じ大学の恋人・黒沢春彦と結婚するつもりだった。
ところが、父親が急死したため、仕方なく京都に戻り、父親の仕事を継ぐことになったのだ。
春彦との関係は、彼が京都に来たり、明子が東京に行くといった遠距離恋愛を継続している。
明子の周りでは何故か殺人事件が多発し、犠牲者の葬儀を石原葬儀社が請け負うことになり、
毎回必ず葬儀の場面が登場する。
そして明子が殺人事件に首を突っ込み、得意の推理力を発揮し、恋人の春彦や狩矢警部の協力
を得て、事件の解決に導いていくというのが、毎回の筋立てとなっている。
本作は、1992年から2018年まで27年間、全37話が放映され、平均視聴率17%の高視聴率を記録。
だがさすがに27年も経つと、原作のイメージを保つのが難しくなってきており、とりわけ明子と
春彦は、一体いつになったら結婚するのかと、視聴者をやきもきさせているのが現状だ。
(制作)フジテレビ、大映、映像京都(原作)山村美紗(脚本)長野洋
(配役)石原明子(片平なぎさ)黒沢春彦(美木良介)秋山隆男(大村崑)内田良恵(山村紅葉)
狩矢警部(若林豪)小笠原信一郎(大出俊)小笠原正子(立石涼子)矢野涼子(比企理恵)
山崎教授(平野稔)田村彩子(三沢明美)橋口警部補(伊庭剛)