新・赤かぶ検事奮戦記   1994年(平成6年)       ドラマ傑作選

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柊茂(橋爪功)は、岐阜地検・高山支部に勤務する検事である。

検事は検事でも、事務官の経験を積み、検事に昇格した叩き上げだ。


あるとき、久しぶりに休暇を取った柊は、妻の春子と一緒に大牧温泉へ向かう。

秘湯でゆっくりくつろいでいた柊に、祭りで賑わう高山から緊急電話が入った。


飛騨高山の小糸坂近くの旅館の中庭から白骨死体が発見されたという。

到着したばかりで妻・春子の機嫌も悪いが、柊は現場に向かう。

鑑識の結果、白骨死体は死後20年以上経過しているとみられた。




つまり、殺人であっても15年の時効はすでに成立してしまっている。

だが柊検事は、死後15年以内である可能性に着目し、捜査を開始する。



1976年「角川文庫」から出版された和久峻三の法廷推理小説「赤かぶ検事奮戦記」のドラマ化。


主人公の柊は、飛騨の赤かぶ漬けが大好きで、あるとき法廷にまで持ち込んでしまったことから、
赤かぶ検事というあだ名をつけられてしまった。


また、彼と妻の春子(藤田弓子)は、名古屋出身で「おみゃ―さん」「にゃーずらよ」など
味のあるコテコテの方言を話す。

そんな名古屋弁まるだしの庶民派検事が、苦節何十年の経験と知識を駆使して事件を解決していく
さまが、毎回一話完結でテンポよく展開され、納得がいく面白さとなっている。


またシリーズ中盤で、司法修習生から弁護士に昇格した柊の娘・葉子との法廷親子対決も
本作の見どころの一つとなっている。
   

 
(制作)テレビ朝日(ABC)松竹(原作)和久峻三(脚本)篠崎好

(配役)柊茂(橋爪功)柊春子(藤田弓子)柊葉子(畠田理恵)柊正男(長野博)柊誠二(国分博)
榊田警部補(渡辺哲)岡田警部(谷村昌彦)吉沢事務官(小久保丈二)裁判長(波田久夫)

民話を語る老婆(新屋英子)高見沢綾子(根本りつ子)中津百代(姿晴香)有松徳治(石井愃一)
草川正司(山内としお)草川久美(三野友華子)雨宮教授(平野稔)中津弥之助(喜多村英三)



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