悪魔くん   1966年(昭和41年)       ドラマ傑作選

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街はずれの森に、人間の目を奪う妖怪が現れるという噂が立つ。


その森に偶然足を踏み入れた真吾少年は、目の無い死体と怪しい老人を発見。

その老人は自らをファウスト博士と名乗り、妖怪の正体を真吾に明かす。


「ガンマは人間の目を奪い、それを己の体内に植え付けて生きている妖怪じゃ。
ガンマをこのまま放っておけば、人間は次々に餌食になるだろう」

そして真吾こそ、人間に災いをもたらす妖怪と戦う存在だと告げる。


博士は真吾に、悪魔メフィストを魔法陣から呼び出し、妖怪を倒すための
契約をするよう依頼する。そして博士は力尽きて倒れてしまう。




真吾は博士に教えられた通り、悪魔メフィストを召喚することに成功する。

だが、呼び出されたメフィストは、金を持ってくれば契約してやるとうそぶく。

「地獄の沙汰も金次第。近頃地獄も物価高なんだぜ」



水木しげるの名作漫画を実写版として映像化した怪奇冒険活劇。

「悪魔くん」こと山田真吾(金子光伸)は、この世の不幸と戦う使命を負う者として
ファウスト博士に認められ、悪魔メフィスト(吉田義夫)と契約し妖怪退治を始める。

怪奇と恐怖にユーモアを織り交ぜた演出で大人気を獲得、怪獣ブームの一翼を担った作品。


メフィストを演じた吉田義夫は、東映時代劇を中心に悪役スターとして活躍した人物。
一度見たら忘れないその愛嬌のある風貌は、チャンバラ・ファンに幅広い人気を得ていた。

「悪魔くん」のメフィストは、ちょっとヘソ曲がりながらも、愛すべき悪魔であり、
吉田義夫の魅力とも見事に合致していた。


たが、番組の途中で体調を崩してしまい、第10話で降板となったのは残念だったが、
メフィストの弟ということで、同じく東映の潮健児が代役となった。


潮健児は、ちょっとキナ臭い感じで、鬼太郎でいう「ねずみ男」のような印象だった。
そこがまた味があった。

   

 
(制作)NET、東映(原作)水木しげる(脚本)伊上勝

(配役)山田真吾(金子光伸)メフィスト(吉田義夫/潮健児)ファウスト(浜村純)山田松江(楠トシエ)



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                      悪魔くん 主題歌