僕が彼女に、借金をした理由。 1994年(平成6年) ドラマ傑作選
建設会社のエリート社員、山野辺邦彦(真田広之)は、妻の通子(斉藤慶子)の浪費癖で
カード破産してしまった。
返済を迫られた山野辺は、隣のアパートの住人で、近所の人を相手に金貸しをしている
ゆき(小泉今日子)から金を借りる羽目になる。
主人公・邦彦(真田広之)の家に、突然妻の借金の取り立て屋が押しかけてくる。
妻に金の管理を任せたことがアダとなり、やたら衝動買いに走ったらしい。
次々現れる取り立て屋に返済を迫られる彼に、金を用立てするのが隣のアパートに住む
独身女性(小泉今日子)で、彼女はサラ金に勤めながら個人金融も営んでいる。
もちろん利息も担保もとって貸すのだが、この金の貸し借りをめぐる二人の男女関係、
というより恋愛関係がどのように発展するのかが、物語の一つのテーマとなっている。
「金の切れ目は縁の切れ目」などと言われるように、とかく金がからむと人間関係は破綻に
向かいがちだが、本作では、金が縁で結ばれる人間関係の機微が描かれる。
金がからむと人間関係がシビアにならないで、あたたかみが生まれる。これはなかなか新鮮で
面白いテーマではないだろうか。
(制作)TBS(脚本)池端俊策
(主題歌)小泉今日子「月ひとしずく」(作詞作曲:井上陽水)
(配役)山野辺邦彦(真田広之)山野辺通子(斉藤慶子)立花ゆき(小泉今日子)立花ツヤ(吉行和子)
海老原直(筒井道隆)海老原峻(伊東四朗)芹沢鴨(浜崎貴司)萱一平(笑福亭鶴瓶)梅津佳恵(若林志穂)