僕の生きる道   2003年(平成15年)       ドラマ傑作選

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中村秀雄(草なぎ剛)は、私立高校「陽輪学園」の生物教師である。


幼い頃、教会で聖歌隊の合唱に加わったことがきっかけでテノール歌手を夢見ていた。

だが、28歳のある日、健康診断の再検査でスキルス性胃癌と診断され、余命一年と宣告される。


最初は自暴自棄になっていたが、やがて「残りの人生を悔いなく生きる」ことを選ぶ。

秀雄は、副担任のみどり(矢田亜希子)に告白し、生徒たちにも本音でぶつかるようになる。


そして、合唱部の設立など、死の直前まで自分が生きた証を最大限に残す努力を始めた。

その後秀雄は、余命を知ったみどりにプロポーズして二人は結婚する。




結婚後、みどりは秀雄の最大の理解者となる。

合唱コンクール終了後、みどりに看取られながら、秀雄は静かに息を引き取る。享年29。



本作のテーマは「死」ではなく「生」。
余命宣告を受けた一人の若い教師が、よりよい最後の一年を送ろうと模索する姿を描く。


それまでの人生を可もなく不可もなく、無目的に生きてきた男の「素晴らしい余命一年間」を
肯定的に描くことにより、人が「生きていくことの本当の意味」を問いかける作品である。


主人公・秀雄を演じた草なぎ剛は、本作を契機に役者として大きな飛躍を遂げた。

また、主人公を支え励ます恋人・みどりを演じた矢田亜希子の熱演も胸を打った。

第1話は、15.4%でスタートした視聴率も、じわじわと上がっていき、最終回は21.6%を記録。

エンディングで流れるSMAPの「世界に一つだけの花」もドラマの世界観とマッチしていた。
   

 
(制作)フジテレビ、共同テレビ(脚本)橋部敦子

(配役)中村秀雄(草なぎ剛)秋本みどり(矢田亜希子)中村佳代子(山本道子)秋本隆行(大杉漣)
金田勉三(小日向文世)杉田めぐみ(綾瀬はるか)久保勝(谷原章介)太田麗子(森下愛子)古田進助(浅野和之)



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