部長刑事 1958年(昭和33年) ドラマ傑作選
大阪テレビが制作した関西初の刑事ドラマ。
放映は、1958年から2002年まで、実に44年間続いた驚異的な長寿番組。
刑事ドラマの元祖といわれる本作は、事件を大阪周辺にしぼって、大阪の生活に
目を向けている。しかもコテコテの大阪弁というのが長寿の秘けつだ。
関西の人でこの番組の存在を知らない人はいないという名物番組である。
刑事ドラマとしては珍しい30分番組で、CMを除くと、実質24分で事件を解決する。
贈収賄や企業犯罪など、複雑な事件は説明に時間がかかるので無理。
けん銃や覚せい剤の密売、強盗など、一目で分かる犯罪がどうしても多くなる。
本作は、大阪府警の協力を受けて、本物のパトカーや白バイの映像が使われている。
ただし、周囲の迷惑になるので、サイレンは鳴らさず、音は後で合成している。
番組の冒頭に流れるショスタコーヴィチのインパクトのあるテーマ曲も印象に残る。
(制作) OTV(大阪テレビ放送)(脚本)佐川桓彦
(主題歌)ショスタコーヴィチ「交響曲第五番ニ短調作品47」より第4楽章
(配役)矢島部長刑事(中村栄二)娘・由紀子(菅亜紀子)息子・務(筧田幸男)竹内刑事(真木康次郎)
針井警部補(波田久夫)丸根警部(嶋連太郎)能勢刑事(国田栄弥)新田刑事(楠年明)