ブランデー
(客人) ブランデーにナポレオンという銘柄がありますが、かなり高級な酒なんでしょうね?
(主人) ナポレオンは銘柄ではありませんよ。
ナポレオンというのはブランデーの熟成度を表す言葉です。
たとえば、フランスのコニャック地方で造られるブランデーの場合、
最低六年以上熟成したものがナポレオンと呼ばれています。
実際に売られているナポレオンは、熟成期間が12年〜15年程度のものが一般のようです。
(客人) すると、どんなブランデーでも熟成期間が長ければナポレオンと呼ばれるのですか?
(主人) 実は厳密に言うと、コニャック地方など一部の醸造地で、一定期間熟成されていなければ
ナポレオンと名乗ることができないよう全国コニャック事務局(BNIC)で厳しく規制されているのです。
ところが、それ以外の地方では熟成期間や酒の名前については何ら規制はないため、同じナポレオンと名乗っていても
メーカーによっては価格に10倍以上の開きがあり、品質も雲泥の差があるのが現状なのです。
(客人) なるほど、長期熟成を経ていないナポレオンも存在するということですか。
それで安価なナポレオンが売られている理由がわかりました。
そういった 「なんちゃってナポレオン」 には、よくよく注意が必要ということですね。