カンヌ映画祭が開幕 (2004年5月12日〜23日)

第57回カンヌ国際映画祭が12日夕 (日本時間13日未明)、フランス南部カンヌのフェスティバルホールで開幕。

今年は最高賞の 「パルムドール」 をはじめ各賞を争う正式出品作品18本の中に日本の押井守監督 のSFアニメ 「イノセンス」 と、是枝裕和監督の 「誰も知らない」 が含まれており、前評判はいずれも上々だ。


審査委員長は米国のクエンティン・タランティーノ監督。
自作 「キル・ビル2」 が例外的に招待作品として上映される。

正式出品作の中にはSMAPの木村拓哉が出演する香港のウォン・カーウァイ監督作品 「2046」 や、米国では配給に待ったがかかった2001年9月11日の米中枢同時テロに題材を取った米マイケル・ムーア監督の 「ファーレンハイト(華氏)9/11」 も含まれている。

また、第14回世界文化賞受賞者のジャン=リュック・ゴダール監督や、ペドロ・アルモドバル監督の新作など映画ファン待望のベテラン監督の新作も招待作品として上映される。

舞台裏の技術者ら 「季節労働者」 が失業保険の一部削減などを不満として映画祭期間中のストを表明していたが、11日夜、彼らの代表を開幕式典に招待することなどの条件を、主催者側が受け入れたことで妥協が成立し、ストは回避された。

南フランスのカンヌで始まった第57回カンヌ国際映画祭で、赤じゅうたんの上でポーズをとる中国の女優、コン・リーさん (左端) ら=AP

    (by 山口昌子/パリ)