コード・ブルー〜ドクターヘリ緊急救命 2008年(平成20年) ドラマ傑作選
ドクターヘリは、医師をいち早く救急現場に連れていくヘリコプターである。
これは一刻も早く、現場へ医師を派遣し、現地治療を行う医師デリバリーシステムだ。
ヘリに搭乗し、傷病者に救命医療を行なう医師は「フライトドクター」と呼ばれる。
彼らは、救命医療の高度の知識と経験を兼ね備えていることが最低条件となる。
本作は、このフライトドクターを目指して奮闘する若者たちの姿を描いた物語である。
翔陽大学附属病院救命救急センターに、フライトドクターを目指す若き医師が赴任した。
整形外科医の藤川一男(浅利陽介)、産婦人科医の緋山美帆子(戸田恵梨香)、脳外科医の
藍沢耕作(山下智久)、そして救急医学医の白石恵(新垣結衣)の4人だ。
救命センターに赴任した彼らの前に、出動していたドクターヘリが患者を搬送してくる。
ヘリから飛び出したのは、救命センターのエース・黒田脩二(柳葉敏郎)だった。
4人の指導医を務めることになった黒田は、彼らを見やるとこう言った。
「ヘリに乗れる医師は、重圧に耐えられる精神力と腕を持った者だけだ。
お前ら全員ライバルだ。能力のないヤツからふるい落とされていく。いいな」と…。
ドラマでは、救命救急の壮絶な現場での、4人の若者の成長・葛藤が綴られる。
彼らの成長を通して描かれる、事故や大規模な災害現場。そのドラマを超えたリアリティは、
視聴者に「命」について真剣に考えさせるきっかけとなった。
劇中のシチュエーションが、高速道路での多重衝突事故、列車の脱線、旅客機の不時着などと、
リアルな非常事態であることも視聴者をクギづけにする理由のひとつだった。
また、実際の医療現場にもたらした影響も大きく、2007年当時、日本全国に14機しかなかった
ドクターヘリだが、ドラマ放送と共に導入する地域が増え、2019年現在、ほぼ全国配備を達成した。
(制作)フジテレビ(脚本)林宏司
(配役)藍沢耕作(山下智久)白石恵(新垣結衣)緋山美帆子(戸田恵梨香)藤川一男(浅利陽介)
冴島はるか(比嘉愛未)黒田脩二(柳葉敏郎)三井環奈(りょう)田所良昭(児玉清)