デン助劇場 1959年(昭和34年) ドラマ傑作選
かつて大衆芸能のメッカだった浅草六区の松竹演芸場からテレビ中継され、
人情と笑いを全国のお茶の間に届け、人々に親しまれていたのが、
デン助劇団による「デン助劇場」だった。
座長は、デン助こと大宮敏光。脚本、演出、主演とひとり三役をこなしていた。
そんなデン助が演じるのは、ハゲ頭にヒゲ、腹巻きにステテコ姿がトレードマークの
絵に描いたような下町のとっつぁん。
職業は浅草のふすま職人で、短気で早とちりだが、涙もろく人情に厚い役どころ。
このデン助の唯一の弱点が、スミちゃんという健気で、デキのいい自分の娘だ。
デン助が「オレにデンとまかせとけ!」の決めセリフとともに繰り広げる笑いあり涙ありの
下町人情喜劇が庶民の共感を呼び、番組は、1972年まで13年間に渡るロングランとなった。
(制作)NET(脚本)大宮敏光
(配役)木村デン助(大宮敏光)娘・寿美子(宮田圭子)息子・新太郎(井上晃一)
友人・為吉(織田重夫)料理屋のお内儀・おかね(千川輝美)