独眼竜の野望 伊達政宗 1993年(平成5年) ドラマ傑作選

後世「独眼竜」と呼ばれた武将・伊達政宗は、天正17年(1589年)陸奥、出羽を平定、
翌18年(1590年)豊臣秀吉の臣下となり、北条氏の本城・小田原城攻めに参戦する。
このとき同じく小田原攻めに参陣した武将に、山形城主・最上義光がいた。
当時、最上義光と伊達政宗は、奥羽の覇権をめぐるライバル同士であったが、
義光は政宗の伯父であったため、お互いの関係は良好であったとされる。
北条氏滅亡により秀吉が天下統一を達成。秀吉の臣下として一定の地位を築いたかに思えた
義光と政宗であったが、二人の運命を変える事件が勃発した。豊臣秀次謀反事件である。
この事件は、秀吉が寵愛する淀君に、秀頼が生まれたことがきっかけであった。
秀次は秀吉の甥であったが、秀吉が跡継ぎに恵まれなかったために、後継者となった人物であり、
実子が生まれた結果、御用済みとなったのだ。
秀次は謀反の濡れ衣を着せられて、高野山で切腹した。ことはこれで済まず、秀次の妻や側室、
子供までもが、三条河原で処刑されることになった。
秀次に嫁いで間もない最上義光の娘、わずか15歳の駒姫も殺されるという悲劇も生まれた。
駒姫の場合、山形から上京したばかりで、夫の秀次に会うこともなくこの難に遭遇したという。
伊達政宗にとって、駒姫は従妹でもあった。義光と政宗は、必死に助命嘆願をしたが許されず、
駒姫は他の妻や側室らとともに首を斬られ、三条河原に捨てられるという酷い処置が執られた。
文禄4年(1595年)8月のことであった。
さらに、義光と政宗も謀反に加担したと疑われたが、徳川家康の口添えによって許されたという。
何人もの武将がこの理不尽な仕打ちに憤った。その後、義光と政宗は真っ先に関ヶ原で家康に付く。
駒姫らの悲劇は、慶長5年(1600年)9月、関ヶ原の戦いの帰趨に大きな影響を与えたのである。
(制作)ANB(全国朝日放送)東映(原作)山岡荘八(脚本)志村正浩(番組名)新春5時間時代劇スペシャル
(主題歌)五木ひろし「悠久の男」(作詞:JIJI、作曲:五木ひろし)
(配役)伊達政宗(高橋英樹)愛姫(秋吉久美子)伊達小次郎(堤大二郎)最上義光(神山繁)保春院・義姫(長山藍子)
駒姫(西村知美)豊臣秀吉(津川雅彦)石田三成(萩原流行)豊臣秀次(田村亮)淀君(野村真美)
