ER緊急救命室   1996年(平成8年)       ドラマ傑作選

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シカゴ近郊クック総合病院の緊急救命室、通称「ER」は今日も急患が運び込まれる。

そのチーフの腕利き内科医グリーンは、私立病院から好条件で誘いを受けており、

ドタバタの「ER」を辞めようか迷っていた。

そんな折、看護婦長キャロルが自殺未遂を起こして「ER」に担ぎこまれる…。



1994年からNBCで放映された、医師たちの治療をめぐる苦闘を描いた医療ドラマ。

文字通り「Emergency Room」に、凄まじい勢いで運び込まれる患者を相手に、

複数の医師たちが必死の治療を施していく。


目まぐるしい動きの中で、患者のうめき、家族の悲鳴、医師の早口の指示が交錯する。

その緊迫感溢れるリアルな映像に思わず引き込まれ、まるで自分がその医療現場に

いるような錯覚におちいるほどだ。




毎回、いくつものエピソードが交差し、犯罪・幼児虐待・セックス・ドラッグなど

悩めるアメリカ社会をも描き出す。

同時に、恋愛や家庭などの悩み、同僚との仲違いなど、医療現場の医師や看護婦、

患者らの人間模様も交錯する。


本作が放つリアリティの秘密は、ストーリーがすべて実話に基づいている点にある。

それらは、製作チームが全国に張り巡らした情報網によって集められる。

さらに、実際の緊急救命室のナースや医師からも定期的に体験が寄せられるという。


またたくまにアメリカ国内で一大ブームを巻き起こした本作は、1996年度、テレビ界の

アカデミー賞と言われるエミー賞(ドラマ部門)を受賞。


脚本は、映画「ジュラシック・パーク」「ウエストワールド」などの原作で知られる

マイケル・クライトン(Michael Crichton)。


また医療ドラマだけに、たとえば、傷だけでも多種多様の特殊メイクが必要になる。

担当したのは「猿の惑星」を手がけたワーナー・ケプラー(Werner Keppler)である。


1996年、日本でも BS や NHK 総合で放映が開始され、インターネットでも「ER」を

紹介するページが多数登場している。


また本作にヒントを得て「救命病棟 24 時」「コード・ブルー」「TOKYO MER」など、

緊急医療を題材としたドラマが続々と制作されたのは御存知の通り。



ER緊急救命室(ER)(制作)NBC(アメリカ)(放映)NHK

(配役)ジョン・カーター (ノア・ワイリー)(声:平田広明)

スーザン・ルイス (シェリー・ストリングフィールド)(声:山像かおり)

マーク・グリーン (アンソニー・エドワーズ)(声:井上倫宏)

キャロル・ハサウェイ (ジュリアナ・マルグリース)(声:野沢由香里)

ダグラス・ロス (ジョージ・クルーニー)(声:小山力也)

ピーター・ベントン (エリク・ラ・サル)(声:大塚明夫)


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