ゲゲゲの女房   2010年(平成22年)       ドラマ傑作選

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29歳の飯田布美枝(松下奈緒)は、10歳年上の村井茂(向井理)と見合いをすることに。


彼は貸本漫画家でペンネームに水木しげるという名を持っていた。

戦地で爆撃にあい、片腕しかない茂だが、彼の人柄にふれ、縁談は即決。


5日後に式を挙げた布美枝は、島根から身の回りの物だけを持って東京へと嫁いでくる。


だが、彼女を待っていたのは底無しの貧乏生活だった…。





結婚した二人は、まず妖怪貧乏(貧乏神)に、次は妖怪いそがしにとりつかれてしまう。


ようやく極貧生活から抜け出すことができ、漫画もヒットして目が回るほどの忙しさに

なったのだが、それらをいちいち妖怪のせいにしている。


ご先祖様や妖怪など「見えないもの」が存在するという不思議な世界観が面白い。



ドラマの第一週目は、子供時代のヒロインが大家族の中で「見えないもの」の大事さを学ぶ。


見守るご先祖様、そして愛すべき妖怪たち。子供たちが祖母に昔話を聞かされる場面などに、

妖怪がいた「闇」も描かれていた。それは、あの世とつながっている怖い場所である一方、

つらい世間から自分を包み守ってくれる、温かい場所でもあったはずである。


亡くなった祖母(野際陽子)があの世から、引っ込み思案のヒロインを優しく見守るという

設定のナレーションがとてもいい。


脇を固めるベテラン陣がドラマの面白さを一層引き立てている。

茂の父で、能天気な趣味人を演じる風間杜夫、双方の母親役の古手川祐子、竹下景子の対比が面白い。

昭和の頑固おやじに扮した大杉漣の円熟した演技も光る。



(制作)NHK(原作)武良布枝(脚本)山本むつみ

(主題歌)いきものがかり「ありがとう」(作詞作曲:水野良樹)

(配役)飯田布美枝(松下奈緒/菊池和澄/佐藤未来)飯田源兵衛(大杉漣)

飯田ミヤコ(古手川祐子)飯田ユキエ(足立梨花)飯田登志(野際陽子)宇野輝子(有森也実)

村井茂(向井理)村井修平(風間杜夫)村井絹代(竹下景子)田中美智子(松坂慶子


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                          ありがとう(いきものがかり  ゲゲゲの女房 主題歌)