銀河鉄道999 1978年(昭和53年) ドラマ傑作選
西暦2221年、身体を機械にかえて、人間は死なないですむようになった。
だが、そんな時代にも、やはり貧しい人々は存在する。
彼らにとって、機械の身体は高価なものであり、買うことができなかった。
そんな中、一つの噂が流れる。
銀河鉄道999号に乗れば、タダで機械の身体を貰える星に行けるというのだ。
貧しい少年・星野鉄郎は母と二人、噂をたよりに銀河鉄道の停車駅に向かう。
その途中、二人は機械伯爵による人間狩りに遭い、母は殺されてしまう。
鉄郎は、吹雪の中に行き倒れてしまうが、メーテルと名乗る女性に助けられる。
彼女は鉄郎に、銀河鉄道の乗車パスを差し出し、999号に乗ることをすすめる。
そして二人は、目的の星まで共に旅をすることになった。
原作者の松本零士は、本作で「限られた命の大切さ」を描きたかったと語る。
主人公の鉄郎は、不老不死の機械の身体を求めて旅立つ。
だが実際の旅路で、機械化した人間の堕落した姿を見て「永遠の命が果たして
本当に幸せなのか」と自問自答する。
ついに終着駅に到着したとき、これまでの旅を、鉄郎は以下のように総括する。
「ひとつだけはわかったよ。限りある命だから、人は一生という時間の中で
精いっぱいがんばる … 短い時間の中で何かをやりとげようとする。
だからお互い人間同士、思いやりや 優しさが生まれるんだって…」
永遠の生命と限りある命をテーマに、主人公が体験する様々な冒険、出会い、
そして別離。この美しく壮大なスペースロマンは、子どもたちだけでなく、
大人たちにも多くのファンを獲得した。
(制作)フジテレビ、東映動画(原作)松本零士(脚本)山浦弘靖
(主題歌)ささきいさお・杉並児童合唱団「銀河鉄道999」(作詞:橋本淳、作曲:平尾昌晃)
(配役)星野鉄郎(野沢雅子)鉄郎の母(坪井章子)メーテル(池田昌子)
999号(戸谷公次)車掌(肝付兼太)機械伯爵(柴田秀勝)
新たなる旅立ち(劇場版銀河鉄道999)