東京・本郷の洋食屋「開明軒」の娘・め以子（杏）は、とにかく食いしん坊。
そんな彼女が17歳の時、帝大生の西門悠太郎 （東出昌大）を下宿させることになった。
惹かれ合う二人。め以子は、ご飯を炊いてあげたいのは悠太郎だけだと思いプロポーズ。
ついに悠太郎と結ばれた。
大阪の名家・西門家に嫁いだめ以子は、さっそく「嫁いびり」の洗礼を受ける。
「食」をテーマに、大正から昭和の激動の時代を駆け抜けたヒロインの生きざまを描く。
食いしん坊のヒロイン・め以子を演じているのは、スラッとスリムな杏。これが、なかなかの食べっぷり。今回の朝ドラは、見ているだけで「ごちそうさん」だ。
さて、かつて大阪の商家では、女系が家業を継ぐ、という習慣が存在していた。
なにわの商家で、家中の権力を一手に掌握するのは、女性だったのだ。
従って、地方から嫁いだ嫁は、姑や小姑に徹底的に鍛えられたのである。
ドラマでは、小姑である悠太郎の姉・和枝（キムラ緑子）が、め以子を
嫁として認めず、事あるごとに意地悪を繰り返す。
め以子を追い出そうと企む和枝は、出された料理をひっくり返す。
床に転がったそれを食べろと言う。そこまでするかという「いびり」の
連発で、前作「あまちゃん」を超える平均視聴率22.4％を叩き出した。
その一方、「ヒロインに対する理不尽な仕打ちは不愉快極まりない」
「極端な嫁いびりにウンザリ」など、視聴者の反論も多かったという。
ヒロインのめ以子は、大阪の家庭の味になじめず、苦労を重ねるが、
やがてその味を覚えていく。
この東西の食文化の違いも、ドラマのひとつのテーマであった。
（制作）NHK（脚本）森下佳子
（主題歌）ゆず「雨のち晴レルヤ」（作詞作曲：北川悠仁）
（配役）卯野め以子（杏）西門悠太郎（東出昌大）卯野イク（財前直見）卯野大五（原田泰造）
西門和枝（キムラ緑子）西門希子（高畑充希）西門静（宮崎美子）西門正蔵（近藤正臣）
