華の嵐     1988年 (昭和63年)       ドラマ傑作選

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幼い頃、母を失った天堂一也(渡辺裕之)は、母を死に追いやった男爵・朝倉景清への復讐を誓う。

昭和15年「天堂物産」の経営者になった一也は、復讐の手始めとして、男爵が力を入れていた

朝倉葡萄園を乗っ取りにかかろうと画策する。


また、男爵の娘・柳子(高木美保)には偽りの恋をしかけ、手ひどく裏切り、捨ててやることで

母の無念を晴らそうとするのだった。


昭和の激動の時代、誇り高き華族の娘・柳子と、柳子の父親である男爵への復讐心に燃える

青年・一也。二人は、敵同士の身でありながら、お互いに愛し合ってしまう。

しかし、二人の立場と押し寄せる戦争の波が二人の仲を引き裂いていく。





本作は、平日の午後1時30分から2時まで放映された昼帯ドラマだが、主婦向け時間帯を

意識せずに、ドラマ性を強調した作りが評判を呼んだ。


それまで昼帯ドラマに縁のなかった中・高校生やOLたちにも視聴者を広げ、60年代の

昼メロ以降、久しくヒット作がなく沈滞気味だった昼帯ドラマが久々に話題となった。

ブームに火が付くと視聴率も上昇、最高19.6%の高視聴率を獲得した。


また、高木美保が演じたヒロインの朝倉柳子が、劇中しばしば挨拶として口にする

「ごきげんよう」の台詞が、女子学生たちの間でちょっとした流行語になった。




(制作)東海テレビ(THK)泉放送(原作)長坂秀佳(脚本)田口耕三

(配役)朝倉柳子(高木美保)朝倉景清(高松英郎)朝倉貴久子(稲垣美穂子)朝倉琴子(早瀬優香子)

天堂一也(渡辺裕之)津川圭吾(長塚京三)伊能鳥彦(並木史朗)片岡元(佐藤仁哉)大森タカ(岩井友見)



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